最年少女王・山下美夢有、涙の最終戦V 来季目標は「今季の自分超え」「海外の試合優勝」
来季目標は「今季の自分超え」と「海外の試合優勝」
最年少での年間女王は、2週前の伊藤園レディスで決めていた。だが、「勝って今季を締めくくる」と決め、山下は父から「リズムを大事に。そして、下半身リードで間を作るように」とアドバイスされてきた。母・有貴さん、弟・勝将さん(近大2年)、妹・蘭さん(中学3年)も一緒にいてくれたことも「力になった」という。その思いは、家族にも内緒でパットのソールに刻印した「Family is everything」の文字に込めていた。
家族とともに掴んだ栄光。それを更新すべく山下は来季について、「出られる海外メジャー大会が出たいです。目標は海外の試合で優勝することです」と言った。メジャー大会も含めて米ツアーで勝てば予選会(QS)免除で、同ツアーの出場権も得られる。その思いもある中で、「今季の自分を超えたいです」とも言った。
目標はもう1つある。人間性を高めることだ。小1の時、ツアーを観戦する中で宮里藍のファンへの振る舞いを見て、「すごい。あんな人になりたい」と思ったという。宮里も両親から「ゴルファーの前に人格者であれ」と言われ続け、憧れの対象になった。その思いは山下も同じで、「子供たちに尊敬される人間になりたいです」と言葉に力を込めた。
優勝スピーチでは言葉に詰まる場面があり、勝臣さんは「プレッシャーには強いタイプですが、課題はしゃべりがもっと上手くなることですかね」と指摘。その面の指導も受けつつ、山下はさらなる成長を期す。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)