ボクシング入江聖奈、現役最後の大会で96秒瞬殺劇 27日決勝へ「なんか卒業式みたい」
アマチュアボクシングの全日本選手権第4日は26日、東京・墨田区総合体育館で各階級の準決勝が行われた。女子フェザー級では、大会後に引退する東京五輪同級金メダリストの入江聖奈(日体大)が美坂穂香(チャンプスポーツボクシングクラブ)に初回1分36秒RSC(レフェリーストップコンテスト)勝ち。2年連続3度目の優勝へ、27日の決勝に臨む。
アマチュアボクシング全日本選手権
アマチュアボクシングの全日本選手権第4日は26日、東京・墨田区総合体育館で各階級の準決勝が行われた。女子フェザー級では、大会後に引退する東京五輪同級金メダリストの入江聖奈(日体大)が美坂穂香(チャンプスポーツボクシングクラブ)に初回1分36秒RSC(レフェリーストップコンテスト)勝ち。2年連続3度目の優勝へ、27日の決勝に臨む。
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入江の圧勝だった。「よっしゃ!」と気合いを入れて開始のゴングが鳴る。ノーガードから巧みに上半身を動かして相手のパンチをかわすと、リズムに乗った。ボディー、ストレートなどを浴びせ、開始50秒ほどでスタンディングダウンを先取。再開後も手を緩めることなく2度目のダウンを奪って決勝進出を決めた。
「今日は監督から自由にしていいと言われていた。本能のまま頑張りました。引退とかあまり考えないようにしています。なんか卒業式みたい。寂しさもあるし、次の道に進む希望のような感覚。不思議な感じですね」
五輪後は日本女子初の金メダルの快挙に加え、カエル好きの明るいキャラクターでテレビ番組などに引っ張りだこ。しかし、ボクシングは大学で引退すると決めた。最後の国際大会となった今月上旬のアジア選手権は準優勝。試合後にゲームのモンスターハンターに熱中しようとしたが、「気持ちが最悪だった。ゲームをしながら涙が出てきて。技量不足を痛感した」と明かした。それでも、引退に迷いはない。
「気分で辞めると言ったわけではない。覚悟を持って辞めるので気持ちは変わらないです」
来春の大学卒業後はカエルの研究のため、猛勉強の末、9月に合格した東京農工大大学院に進学する。小学3年生から始めたボクシング。「14年間、あっという間だった。日本一しか狙っていないので、絶対に狙いたいです。明日は内容よりも勝てたらいい」。最後のリングを華々しく飾る。
(THE ANSWER編集部)