早田ひなが欠場しても伊藤美誠が「プラス」に捉えた理由「出てくれたら心強いけど…」
世界卓球団体戦(テレビ東京系&BSテレ東で連日放送)は8日、中国・成都で女子決勝が行われ、51年ぶりの優勝を狙った世界ランク2位の日本は4大会連続の銀メダルとなった。同1位・中国に0-3で敗戦。日本人トップのシングルス世界ランク5位の早田ひな(日本生命)は、状態が万全ではないため欠場した。Wエースの一角を欠いたものの、同6位の伊藤美誠(スターツ)はプラスに捉えて出場。試合後、その理由を明かした。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)
世界卓球団体戦女子決勝、早田の“指導力”に絶大な信頼「凄く大きい」
世界卓球団体戦(テレビ東京系&BSテレ東で連日放送)は8日、中国・成都で女子決勝が行われ、51年ぶりの優勝を狙った世界ランク2位の日本は4大会連続の銀メダルとなった。同1位・中国に0-3で敗戦。日本人トップのシングルス世界ランク5位の早田ひな(日本生命)は、状態が万全ではないため欠場した。Wエースの一角を欠いたものの、同6位の伊藤美誠(スターツ)はプラスに捉えて出場。試合後、その理由を明かした。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)
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完全アウェーの会場を切り裂くように、甲高い声援が響いた。日本が得点するたびにこだまする「ナイスボール!!」の声。ベンチから声を枯らしたのは、早田と佐藤瞳だった。
今大会、早田は今大会8試合のうち4試合のみの出場。エース格として期待されていただけに、ファンから心配の声が上がっていた。決勝後には調整は難しかったことを告白し、「私の中で(状態が)万全じゃなかったけど、そういうところも監督さんとチームのみんなに助けられ、ここまで来ることできた。このチームで戦えて良かった」と振り返っていた。
選手たちがオーダーを知らされたのは、決勝当日の朝だった。18歳の木原美悠は2試合起用に大抜擢され、「え!?」と驚き。すぐに「早く試合がしたい。中国選手だし、めっちゃ楽しみ」と切り替えた。一方、伊藤は「もちろん出てくれたら凄く心強い」とした上でプラスに捉えたという。
「『ひながずっと後ろにいてくれる』って思いました。アドバイスもしてくれる。もちろん、早田選手が出てくれればチャンスがあるかもしれない。でも、そこの部分(早田がベンチにいること)と自分が試合に出ることを掛け合わせて、早田選手にアドバイスをしてもらえるのは凄く大きいなと思いました」
今大会、早田は抜群の“指導力”を発揮していた。タイムアウト時、ゲーム間にベンチから積極的にアドバイス。普段から「自分に凄く厳しくやっている」と頭をフル回転させて練習する。磨かれたのは分析力、状況判断力、初見の相手に対する情報収集力。最年長24歳の佐藤とともに、出場選手たちに身振り手振りで伝えた。
世界卓球デビューした20歳の長崎美柚は「卓球の戦術が凄く細かい。的確なアドバイスをくれますし、一番声を出して応援してくれる」と感謝。隣に座る渡辺武弘監督も「正直、私よりはるかに選手のことを知っている。僕が下手に言うよりも、『しっかり言ってあげて』と前もってお願いしていました。出場する選手たちにも親近感がある。僕はポイントだけ伝えていました」と信頼を置いていた。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)