「天才、天才と言われて…」 高校3連覇から不振→26歳で日本一、福部真子が流した涙
7月のオレゴン世界陸上の代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権第3日が11日、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われた。女子100メートル障害では、26歳の福部真子(日本建設工業)が13秒10(追い風0.8メートル)で涙の初優勝を飾った。高校時代はインターハイを3連覇。卒業後は苦しんだが、初の日本一を手にした。
陸上・日本選手権
7月のオレゴン世界陸上の代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権第3日が11日、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われた。女子100メートル障害では、26歳の福部真子(日本建設工業)が13秒10(追い風0.8メートル)で涙の初優勝を飾った。高校時代はインターハイを3連覇。卒業後は苦しんだが、初の日本一を手にした。
福部がやり遂げた。12秒86の日本記録を持つ青木益未らとの競り合いを制して優勝。フィニッシュ直後から感極まった表情を浮かべ、涙を流した。「去年の日本選手権が終わってから、ずっと頂点に立ちたいと思いながらトレーニングを積んできたので、ここにかける想いは強かった。しっかりと勝ち取ることができて良かった」。ここまで長い道のりだった。
広島皆実高時代はインターハイ3連覇を達成したが、日体大進学以降は伸び悩んだ。「インハイで3連覇してから、肩書きとして『インターハイ3連覇の福部真子』とずっと言われる。それ以上の結果をあまり見てもらえない部分で凄く苦しかった」。大学3年まで自己ベストを更新できず。「早く3連覇以上のものがほしい」と、もどかしさを感じながらもがき続けた。
大学卒業後は環境を変えながら試行錯誤。少しずつ力をつけ、今年4月の織田記念国際で優勝を飾った。
「天才、天才と言っていただいてきたけど、それが凄く恥ずかしい時期もあった。でも、こうやって一歩、一歩前に進んで、苦しい時でも『次はどうしようか』とずっと考え続けてきた。今回の日本一という結果がついてきたことにはいろんな思いが溢れています。たくさんのサポートの中で勝てた。感謝を結果に出せて感極まりました」
表彰式後、スタジアムの外で支えてくれた人たちの労いを受けた。「しっかりと12秒台を出せる練習をしていきたい」とさらなる飛躍を目指す。
(THE ANSWER編集部)