100m元高校生女王の21歳・御家瀬緑 3年ぶり自己新で完全復活へ「やっとここまで…」
7月のオレゴン世界陸上の代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権は10日、大阪・ヤンマースタジアム長居で第2日が行われている。2019年女子100メートル女王の21歳・御家瀬緑(住友電工)は、9日の同種目準決勝を全体トップ通過。10日午後8時15分からの決勝では、3年ぶり2度目の優勝で完全復活を狙う。
陸上・日本選手権
7月のオレゴン世界陸上の代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権は10日、大阪・ヤンマースタジアム長居で第2日が行われている。2019年女子100メートル女王の21歳・御家瀬緑(住友電工)は、9日の同種目準決勝を全体トップ通過。10日午後8時15分からの決勝では、3年ぶり2度目の優勝で完全復活を狙う。
力強い走りの御家瀬が戻ってきた。予選を11秒54(向かい風0.8メートル)の組1着で通過。準決勝も熾烈な争いから抜け出し、自己ベストに並ぶ11秒46(追い風0.6メートル)の全体トップで決勝進出を決めた。
「今日のコンディションなら40台が出てもよかった。完璧じゃないし、フワフワした感じがある。いい刺激が入りました。流れ気味だったけど、しっかり調整できた。想定通りのレースパターンです」
2019年大会では、100メートルで29年ぶりの高校生女王に。福島千里に続く「逸材」と呼ばれ、一躍注目を浴びた。北海道・恵庭北高卒業後、上京して住友電工陸上競技部入り。20年3月から東京五輪を見据えて新生活を始めたが、コロナ禍の影響で練習施設が閉鎖されるなど苦労した。
それでも、徐々に本来の姿を取り戻した。自己ベスト9秒98の小池祐貴ら所属先の先輩のもとで試行錯誤。米国遠征でも走りを磨き、今年4月の織田記念国際は11秒79(向かい風0.7メートル)で復活優勝を遂げた。今大会は19年9月以来の自己ベストタイ。「(11秒46は)高3の時以来2回目です。やっとこのタイムまで来た。でも、あの時よりは余裕がある」。3年ぶりの更新に確かな手応えがある。
決勝で立ちはだかるのは、2連覇中の兒玉芽生(ミズノ)。御家瀬は「メンタル勝負。自分のレーンだけを見て走ります。しっかり優勝争いできる走りをする。タイムは条件がよければ狙いたい」と気合を入れた。
(THE ANSWER編集部)