桃田賢斗「自分に自信がない部分」との闘い 理想の“2分の1”から海外連戦での復調決意
自信回復へ「勝つことが手っ取り早い」
今後、再び19年のように無敵の強さを誇るのは難しいかもしれない。27歳の桃田は、プレーヤーとしての円熟期に差しかかっているが、世界各国の若手が次々に台頭している現状では、追ってくる次世代との差は縮まっていく可能性が高いだろう。
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ただし、急に勝てなくなるものでもない。昨冬の世界選手権で初優勝を飾った24歳のロー・ケンイゥ(シンガポール)ら次世代の台頭について聞くと、桃田は「若い選手が出てきたら、自分もちょっと年齢を重ねてきたなと思うところもありますが、まだまだ負けたくない気持ちもあるので、すごく刺激をもらっています」と対抗心を燃やした。
不調の桃田と、好調の若手。勝つのは容易ではない。しかし、競り合ってでも勝てば「強い桃田」の姿を少しずつ取り戻すことは可能だ。自信回復について、桃田は「試合数が大事ですし、試合経験を積むためにも勝つことが手っ取り早いと思う。本当に紙一重の試合ばかりだと思うのですが、勝ち切りたいなと思います」と苦戦を覚悟の上で乗り越える決意を示した。苦しみの中でつかむ勝利が、桃田を再び強くするはずだ。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)