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両親の離婚で「ゴルフもできない経済状況で…」 23歳植竹希望、母と一緒に涙した初V

女子ゴルフの国内ツアー・KKT杯バンテリンレディスは17日、熊本空港CC(6499ヤード、パー72)で最終日が行われ、2位で出た23歳の植竹希望(サーフビバレッジ)がツアー初優勝を挙げた。4バーディー、3ボギーの71で回り、通算8アンダーで並んだ4人のプレーオフ(PO)で勝利。1998年度生まれの黄金世代10人目の優勝者となった。

ツアー初優勝を挙げ、トロフィーを掲げて笑顔をみせる植竹希望【写真:Getty Images】
ツアー初優勝を挙げ、トロフィーを掲げて笑顔をみせる植竹希望【写真:Getty Images】

KKT杯バンテリンレディス最終日

 女子ゴルフの国内ツアー・KKT杯バンテリンレディスは17日、熊本空港CC(6499ヤード、パー72)で最終日が行われ、2位で出た23歳の植竹希望(サーフビバレッジ)がツアー初優勝を挙げた。4バーディー、3ボギーの71で回り、通算8アンダーで並んだ4人のプレーオフ(PO)で勝利。1998年度生まれの黄金世代10人目の優勝者となった。

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 激闘だった。ツアー通算4勝の西村優菜、同2勝の吉田優利、初優勝のかかる小倉彩愛とのPO。1ホール目でバーディーを奪えなかった西村が脱落すると、2ホール目で植竹と吉田がバーディー。小倉が脱落した。一騎打ちとなり、どちらも譲らない展開。なんと6ホール目まで続いた戦いは、最後に植竹がバーディー奪って勝ち切った。

 優勝後は涙を流し、会見では「今日一日長かったのと本当に嬉しいの一言。ずっと勝てなくて長かったので、やっと黄金世代10人目の優勝者になれてよかった」とコメント。渋野日向子、勝みなみ、畑岡奈紗、原英莉花らと同じ黄金世代。植竹は2019年8月の淺井咲希以来、2年8か月ぶりに同世代10人目の初優勝者となった。

「しんどいゴルフだった。最後は最高に気持ちよかったです。(優勝後に黄金世代から祝福を受け)6ホールも続けてずっと待っていてくれた。今まで刺激をくれた。(18番の客席で)母が目元にハンカチを当てていたので泣けてきた。母も泣いていたと思う。勝った瞬間は、まず母親の方を見てしまいました(笑)」

 2020-21年シーズンは2位1度、3位2度を含むトップ10に7度入った。今季も開幕2戦目は2位だったが、優勝はなし。昨夜はツアー通算41勝の森口祐子氏からメールをもらった。「人のことは自分の力じゃ変えられないから、自分に集中しなさい」。この日は他人のスコアを見ることなく、自分のプレーに集中。POも精神力を保ち続け、戦い抜いた。

 最近ではネットのコメントで「プレーが遅い」と指摘された。見つけた妹に知らされ、インスタグラムに見ず知らずの人からダイレクトメッセージも届いた。「そうやって思う人もいたんだなって。最初は落ち込んだけど、事実だから改善しないと自分にとってもよくない」。早めのプレーを意識したことで、体が固まる前に打てるようにもなった。

 会見では母・和美さんの話題になると、涙が止まらなかった。

「両親が(高2で)離婚してからゴルフもできなくなるくらいの経済状況だった。でも、ダブルワークしてくれて、『大丈夫、あんたはできる。好きなことをしなさい』とずっと応援してくれた。たくさん喧嘩もしたし、反抗して態度が悪いこともあった。それでもずっと裏切らないで応援してくれた。何をしても私じゃ真似できない、一番尊敬する人です」

 今後について「1勝で終わったねって言われるのは悔しい。黄金世代は海外で活躍している人も多い。早くそういうふうになれたらと思うし、追いつきたい気持ちは強いです」と意欲。母に対しても「早めに2勝目を挙げてもっと恩返しをしたい」と活躍を誓った。

(THE ANSWER編集部)

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