「跳べたら勝つ」ではなく… 「シニア年齢資格引き上げ論」の是非 露メディア検証
18歳以上に引き上げで競技が変わる? 「コストナーは稀有な存在でなくなる」
「下限が何歳になっても、その措置は具体的に言うと、トゥトベリーゼとその門下生をはじめとしたロシアフィギュアスケート界に大きな打撃となるだろう。今回の場合、話はザギトワと言うよりはむしろ世界に4回転ジャンプを見せる準備ができている13歳のアレクサンドラ・トルソワ、もしくは2017年ジュニアGPファイナル2位の14歳、アリョーナ・コストルナヤに及ぶ」
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このように指摘。10代前半から活躍する選手を多く抱え、ザギトワに続くスター候補を擁するトゥトベリーゼ氏を中心としてロシア全体に影響が及ぶと指摘している。その場合、ザギトワがジュニアに2年間戻るのか、何人かの有力選手は例外となるのかという動向について「極めて興味深い」と記している。
「ロシアの覇権にストップをかけたいものにとって極めてタイミングが良いように見える」とも記しているが、記事の中では「年齢資格を上げる主な理由はとにもかくにも年少のスケーターの健康を守るためである」とし、こんな言及もある。
「今のフィギュア界では大部分で少しの輝かしい栄光のために子供たちを酷使してはいけないという意見に一致している。もしコーチやトレーナーが18歳より前に五輪で勝つことができないと知っていたら、彼らはより注意深く、規則正しく準備に取りかかるだろう。そうしたら、4回連続で五輪に出場したカロリーナ・コストナー(イタリア)は稀有な存在でなくなるかもしれない」
シニアの年齢引き上げでは決まったわけではないが、フィギュアが今、守るべきものは何か考えさせられる問題ではある。10代の若い女子選手の健康を守り、長い競技人生を歩める手助けをすることで選手自身のキャリアも、フィギュアという競技自体もより豊かなものになる可能性はあるだろう。今後の動きが注目される。
(THE ANSWER編集部)