他の選手も「愛ちゃん、変わったね」 苦しんだ賞金女王、鈴木愛が自信を取り戻したワケ
国内女子ゴルフツアーの富士フイルム・スタジオアリス女子オープン第2日が9日、埼玉・石坂GCで行われた。4位から出た鈴木愛(セールスフォース)が、6バーディー、1ボギーの67で通算8アンダー。単独首位に立った。今季は出場4試合のうち、2試合で優勝争いを演じ、オフのスイング改造にも手応えを感じている。6月の全米女子オープン出場も明言。自信を取り戻してきた元賞金女王が、果敢にツアー18勝目を狙う。
富士フイルム・スタジオアリス女子オープン第2日
国内女子ゴルフツアーの富士フイルム・スタジオアリス女子オープン第2日が9日、埼玉・石坂GCで行われた。4位から出た鈴木愛(セールスフォース)が、6バーディー、1ボギーの67で通算8アンダー。単独首位に立った。今季は出場4試合のうち、2試合で優勝争いを演じ、オフのスイング改造にも手応えを感じている。6月の全米女子オープン出場も明言。自信を取り戻してきた元賞金女王が、果敢にツアー18勝目を狙う。
最終18番パー4。鈴木は4メートルのパーパットを決めて、首位を守った。「このライン、この強さ」。確信を持ったかのようにストロークし、ボールがカップに沈むと右拳を握った。
「このコースはグリーンにも起伏がある分、パット勝負になるので、少し有利に感じます。パットには自信があるので、なるべく、グリーンに乗せていきたいです」
なかなか言えないコメントだが、ショットも好調だ。奪った6バーディーは、全てピン4メートル以内につけている。
「オフにアメリカで3週間、練習しました。グチャグチャになっていたスイングをコーチと修正しました」
師事するのは南秀樹コーチ。ジュニア時代から2015年まで指導を受けてきた恩師で、7年ぶりにタッグを組んだ。そして、極端な横振りになっていたバックスイングを修正するなどし、今季に臨んでいる。
「他の選手からも『愛ちゃん、変わったね』と言われます」
考え方も変わった。19年の全英女子オープン後は海外の試合には出ていないが、世界ランキングで出場権を獲得した全米女子オープン(6月2~5日)への出場を宣言した。
「周りから『どうせ、愛ちゃんは出ないよね』と言われると思ったので、出たくなりました(笑)。というよりも、去年より、自分がレベルアップしているので、『もう、行っても大丈夫』という自信が湧き出ています。あとは、(海外メジャーは)ポイントが高いというのもあります」
鈴木の言葉通り、ツアーでは今季から海外メジャー戦もポイント加算されるメルセデス・ランキング(MR)が、賞金ランキングよりも、優位性を持っている。来季のシード権もMRで決まることから、国内の試合を休みやすい状況にはなっている。
さまざまな変化も踏まえ、鈴木は言った。「自分の中では優勝に近づいていると感じます」。17年、19年の賞金女王が、取り戻した自信を胸に勝利を狙う。
(THE ANSWER編集部)