「エース封じ」の任務遂行 B1王者・千葉、原修太ら“想定外”の中断期間で能力に磨き
12日の天皇杯決勝へ万全の準備、川崎にも「勝てる」
試合中止は観戦を予定していたファン、収入を期待していたクラブにとって残念な結果だ。またコロナ禍では間隔が極端に空いたり、逆に代替試合が入って過密日程になったり、リーグ戦が不安定な進行を強いられている。しかし千葉の選手たちは、不運な中でも与えられた時間を生かした。
千葉は代表戦による中断、試合の中止で空いたスケジュールを生かして、じっくり追い込んだ練習に取り組めた。フィジカル強化、細かい守備戦術といったベース作りは、時間をかけてじっくり取り組むメニューだ。千葉は長い中断期間に鍛え直して9日の宇都宮戦をクリアし、12日の天皇杯決勝を万全の準備で迎えようとしている。
原は振り返る。
「Bリーグはこうやって試合が増えて、過密日程になってきています。水土日と試合をやっている時には、正直そこまで長い時間のチーム練習ができません。でもこの1、2か月は時間があったので、みんながしっかり身体作りをできた。正直、練習がきつかったので……。本当にオフシーズンみたいな感じでしたね」
9日の宇都宮戦は内容的にも、天皇杯ファイナルに向けて収穫のある展開だった。
「(天皇杯決勝は川崎の)強力な3ビッグ(ニック・ファジーカス、ジョーダン・ヒース、パブロ・アギラール)の時間帯をどう崩すかが鍵になってきます。宇都宮も頻繁にスイッチをディフェンスで使ってくるチームだけど、そこの崩し方をやれた。今日のように序盤からプレッシャーをかけて、相手にプレーをさせないことができれば(川崎にも)勝てると思います」
(大島 和人 / Kazuto Oshima)