ブレイクの要因は同僚から渡された「1冊の本」 B1新潟、若手3人躍動で復活の兆し
木村が明かした12月以降の活躍を導く意外な理由
もっとも開幕から10試合までの木村は、試合に出たり出なかったりで、10分以上の出場時間を得た試合もなかった。しかし11月の中断期間明けから出場時間を伸ばし、2月6日の群馬戦はついに今季最長の29分19秒に出場。キャリアハイの18得点を記録している。
12月以降のブレイクについて、木村は意外な理由を明かしてくれた。
「シュートのスキルは元々あったと思いますけど、最初は全然活躍できなくて……。ちょうどジェフ・エアーズがチームのみんなにメンタルの本を買ってくれたんです。それを読んで、本当にそこからです。『プレーできる』という自信はあったけれど、『失敗したくない』というマインドが強かった。それが本のおかげでなくなりました」
エアーズが仲間に渡し、木村が読んだのは『マインドセット「やればできる!」の研究』という本だ。(原題:『Mindset』/キャロル・S. ドゥエック著)
平岡HCもマインドセットを重視している。
「チームとして何かミスが起きた、追いつかれそうになった時も『次のことを考えよう』と伝えてきています。引きずってしまうところはまだあると思うんですが、それでも少しずつ次のことを考えるようになってきている。ゲームを通して成長してきています」
失敗を恐れない。過去でなく“次”に集中する――。そんなマインドセットが、新潟を変えつつある。
(大島 和人 / Kazuto Oshima)