いよいよ出陣なでしこJ W杯出場へ、全23人の素顔・特徴をVメンバー岩清水梓が解説
厳しいアジアでの戦いをどう勝ち抜けるか 必要なのは“支え合うチーム力”
――今回のアジアカップはミャンマー、ベトナム、韓国と同じグループCに入りました。現時点ではまだ分からない部分も多いですが、どんな戦いになると予想されますか。
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岩清水「アジアの女子サッカーの勢力図で言うと、日本がいる東アジアが強いんです。なので、西アジアのミャンマーやベトナムは東アジア諸国に追いつこうとしている、という構図になります。実際に日本人のスタッフが指導者として派遣されたりもしていて、今まさに強化を図っている最中の国になります。
そういった力関係を考えると、初戦のミャンマー戦は日本のゴールが多くなるはずです。ですので、いろんな形でたくさんのゴールシーンを見せてほしいですし、初戦ですので多くの選手に試合の場を踏んでもらいたいですね。そして二戦目のベトナムは、油断できない相手という印象です。なかなか戦いづらい印象を私たちが戦ったときも受けましたし、守備固めをしてくると思うので難しくなると思います。
そして、同組では韓国が一番強い相手だと考えます。私たちのときも何度も負けたこともありますし、韓国は世界大会では結果を残せていないんですが、アジアではすごく強いんです。実際に東アジアの大会では優勝したこともあるので、韓国と日本のどちらかが1位、2位でグループ突破を決めるのではないかと予想しています」
――今大会は、アジアカップ3連覇が懸かった大会ではありますが、来年に迫ったW杯のアジア予選を兼ねた大会でもあります。
岩清水「そうですね、W杯の出場権獲得はマストになると思います。ただアジアの戦いは非常に戦いづらくて、良いところの潰し合いになってしまいます。個人的な所感ですが、世界大会だとクリーンな試合が多くて、予選などアジアでの戦いになると相手の良さを出させないというか、消し合いの試合が多くて、戦いづらいし、ゴールも割りづらくなる。それがアジア予選の印象です。
なでしこには世界でメダルを取るチームであってほしいので、アジアで躓いてはいられません。だから戦いづらさも分かっていますけど、結局のところ、アジア予選はプレッシャーとの戦いなんです。勝たなきゃいけない、結果を出さなきゃいけないというプレッシャーとの戦い。私自身、チームメートがいたからこそ戦えたところがあるので、お互いに支え合うことはやはり大事なんじゃないかなと思いますし、ぜひチーム力でアジアを戦い抜いてほしいなと思っています」
――今回、DAZNで生配信されるアジアカップの解説を務められるそうですね。解説を通して、どんなことを伝えたいですか?
岩清水「アジアでの戦い方の難しさを、選手目線で伝えていきたいですね。世界を相手に戦うときと比べたら、もしかしたらゴールシーンを多く見られるかもしれません。そういうときには選手の名前を覚えてもらえるチャンスだと思っているので、ぜひ見ている皆さんにも覚えていただいて、アジアカップが終わって各々の所属チームに戻ったときに、今度はWEリーグの会場に選手の応援をしに来ていただきたいですね。そのためにも、まずはW杯の出場権獲得に向けて頑張ってほしいと思います」
(THE ANSWER編集部)