ロシア女子の五輪3枠目選考 「シェルバコワの欧州結果次第で変更を」五輪女王が主張
フィギュアスケートでロシアの女子代表選考3枠目の行方が母国で注目を集めている。国内選手権で3位に入り、欧州選手権出場を決めたアンナ・シェルバコワと7位で補欠に回ったエリザベータ・トゥクタミシェワの「テストスケート(非公式な選考会)」を実施すべきと、トリノ五輪金メダリストのエフゲニー・プルシェンコ氏が主張していたが、母国の五輪女王から新たな提案が出されている。
プルシェンコ氏のテストスケート実施主張にベステミアノワが反応
フィギュアスケートでロシアの女子代表選考3枠目の行方が母国で注目を集めている。国内選手権で3位に入り、欧州選手権出場を決めたアンナ・シェルバコワと7位で補欠に回ったエリザベータ・トゥクタミシェワの「テストスケート(非公式な選考会)」を実施すべきと、トリノ五輪金メダリストのエフゲニー・プルシェンコ氏が主張していたが、母国の五輪女王から新たな提案が出されている。
ロシア選手権の結果を受け、プルシェンコ氏はテストスケート実施を主張。シェルバコワの最近の不調とトゥクタミシェワの演技の質の高さを理由に挙げていた。ロシアメディア「championat.com」によると、アイスダンスの1988年カルガリー五輪女王ナタリア・ベステミアノワ氏はもしシェルバコワは、欧州選手権でロシア選手権のように不本意な演技をしたら「彼女をチェンジする必要がある」という意見を述べたという。
「フィギュアスケートにおけるアスリートやスペシャリストの誰もが自分の意見を持つ権利を有します。ジェーニャ・プルシェンコ――彼はとても尊敬すべき人物で、2度の五輪王者は自分の見解を述べる完全な権利を有します」とした上で「彼の発言に対するすべての人の反応が皮肉なように聞こえるのが、私には奇妙です。それは、我々のフィギュアスケート界のためにそれほどに多くのことをした人々に対して無作法です」と功績あるプルシェンコ氏に対し、国内で向けられる批判に釘を刺した。
一方で「ついこの前、ロシア選手権で全力を尽くし、新年明けてほぼ1週間後に欧州選手権で演技する女子スケーターたちにテストスケートを行うのはおそらく、彼女たちにとって酷ものになるでしょう」とし、日程的な理由でテストスケート実施については否定的。ただ、ベステミアノワ氏が主張したのは「欧州選手権の結果を見る必要があります」ということだ。
「もしアーニャ・シェルバコワが、欧州選手権で3位になったとしてもロシア選手権のような演技を見せたのなら、何かをする必要がありますし、彼女をチェンジする必要があります」と語り、次なる大会の演技次第でトゥクタミシェワとの入れ替えも視野に入れるべきとの見方を示した。
国内選手権では15歳のカミラ・ワリエワが優勝。2位のアレクサンドラ・トルソワとともに欧州選手権に進出し、北京五輪代表も当確させた状態。あとは「3枠目」が誰になるか。層の厚さゆえに4枠でも5枠でも足りないと思わせるほどのロシア女子。北京五輪では表彰台独占との予想も立っているが、肝心の選手選考が揺れている。
(THE ANSWER編集部)