[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

亡き友イェロヴァツに捧げる奮闘 Bリーグ三遠、10連敗も首位相手に浮上の兆し

昨季三遠でイェロヴァツとともに戦ったラベナ【写真:SAN-EN NEOPHOENIX】
昨季三遠でイェロヴァツとともに戦ったラベナ【写真:SAN-EN NEOPHOENIX】

来日したラベナを支えたイェロヴァツの言葉

 自分の武器で勝負すること――。サーディ・ラベナも、その大切さをイェロヴァツから学んだと語る。フィリピンで3年連続大学チャンピオンに輝き、大きな注目を集めてBリーグでプロデビューを飾ったラベナだったが、昨季は度重なる怪我で苦しんだ。ヨーロッパでのプレー経験が豊富なイェロヴァツは、悩めるルーキーに励ましの声をかけ続けたという。

【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
(W-ANS ACADEMYへ)

「彼からは特にメンタル面で大きな影響を受けました。昨年日本に初めて来てプレーするなかで、多少の恐れや上手くいかない時期があったんですけど、絶対に自分を信じること、自分を疑わないこと。自分の強みは一番自分がよく分かっているのだから、それを信じてプレーしなさいとアドバイスをもらいました。残念ながら(千葉に)勝つことはできませんでしたが、彼への感謝の気持ちを示したいと思ってハードにプレーしました」

 約1か月ぶりのプレーとなったラベナだったが、イェロヴァツの教え通り、自身の強みである身体能力を生かしたドライブやダンクを披露。GAME1では15得点5アシスト、GAME2は12得点とオフェンスを引っ張った。

 津屋、ラベナ、太田敦也、岡田慎吾の4人を除き大幅に選手が入れ替わった今季の三遠は、現在3勝15敗で西地区10位。千葉戦の敗戦で10連敗となったが、ヴィチェンティッチHCは「オフェンスに関してはシーズンの中でもベストゲームだった」と手応えを口にする。

 ようやくチームの形ができ上がりつつある今、イェロヴァツの薫陶を受けたプロ2年目の津屋とラベナが自分たちの武器を思い切って発揮すれば、トンネルを抜け出す日も遠くはないだろう。様々な試練を乗り越え、チームは強くなっていく。

(山田 智子 / Tomoko Yamada)


W-ANS

1 2

山田 智子

愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集