チェンは「亡霊の除霊に成功した」 五輪の悪夢払拭の首位発進に各国称賛
フィギュアスケートの世界選手権(ミラノ)は22日、男子シングルショートプログラム(SP)を行い、ネイサン・チェン(米国)が101.94点で首位発進を決めた。金メダルが期待された平昌五輪ではSPでの出遅れが響いて5位に終わっていた“4回転の貴公子”。今季最後の大舞台での見事な巻き返しに、各国のメディアが続々と賛辞を送っている。
チェンが堂々の首位発進、表彰台に上がれなかった平昌五輪の借りを返す
フィギュアスケートの世界選手権(ミラノ)は22日、男子シングルショートプログラム(SP)を行い、ネイサン・チェン(米国)が101.94点で首位発進を決めた。金メダルが期待された平昌五輪ではSPでの出遅れが響いて5位に終わっていた“4回転の貴公子”。今季最後の大舞台での見事な巻き返しに、各国のメディアが続々と賛辞を送っている。
平昌の借りはミラノで返す。フィギュア新時代を担うチェンが見事な演技を見せた。冒頭の4回転ルッツ-3回転トーループを着氷。4回転フリップ、トリプルアクセルも見事に決めた。101.94点で首位発進。すべてのジャンプを失敗し、17位と大きく出遅れた平昌五輪のSPの82.27点を実に19.67点も上回った。
このチェンの見事な演技に各国メディアも注目。開催地イタリアのスポーツメディア「OAスポルト」は「オリンピックでは残念な結果となったSPだったが、今日は素晴らしい完成度を見せ、予定されていた構成をクリアすることが出来た。技術点、演技構成点、それぞれ高得点を揃えたことが勝因である」と高い完成度を称えていた。
米スポーツ専門サイト「ブリーチャー・リポート」は「首位発進のチェンには、平昌オリンピックでの失意を挽回しようとする、確固たる意志がみなぎっているように見えた」と失意に終わった平昌五輪からの巻き返しを果たした18歳を称賛。カナダ紙「ザ・スター」も「ネイサン・チェンは五輪のSPで憑いた亡霊を綺麗に除霊することに成功した」と悪夢の払しょくに拍手を送っていた。