首位発進の古江彩佳、凄まじい負けず嫌い魂 宮崎なのに「チキン」を食べない理由
「高校時代から大会中は鳥を食べない」理由とは
今大会は2人1組の「2サム」で行われており、古江は稲見との最終組。会見で「稲見さんを意識しましたか」と問われると、「はい。2サムだと感じやすいです」と素直に言った。そのせいか、会話は一切なし。「2サムは(すぐに打順が回ってきて)忙しいからだと思います」とも言ったが、稲見への対抗意識を燃やし、この日だけで10打差をつける強さを見せつけた。
前日の会見では、今夏、東京五輪代表権争いで最後に稲見に敗れたことに言及し、「同じことの繰り返しはしたくはないです。そこは意識しながらやれればいいと思います」と言った。
小さい体に秘めるその負けず嫌い魂はすさまじく、この日は「高校時代から、大会中は鳥を食べないようにしています」と明かした。理由を問われると、「(プレーが)チキン(弱気、臆病)になったら嫌なので」と明かした。地鶏が名産の宮崎に滞在しながら、もったいない決意のようにも思えるが、「その代わりに大会前日は(勝つを意識して)トンカツを食べます。昨日も食べました。おいしかったです」と笑みを浮かべた。
ただ、大会は第1Rを終えたばかり。稲見も難関の最終18番パー4でバーディーを奪うなど底力を見せており、油断はできず、古江は「明日も自分のプレーに集中して、うまくアンダーで回れたらと思います」と気を引き締めていた。
<古江が逆転賞金女王になる条件>
1位の稲見との差は、1696万8474円。今大会の優勝賞金は3000万円で、古江が逆転賞金女王に輝くには最低でも単独2位以上になる必要がある。古江が優勝の場合は、稲見が単独3位(1200万円)以下、古江が単独2位(1800万円)の場合は、稲見が単独14位(96万円)以下になることが条件だ。88年のツアー制度施行後、最終戦までもつれたケースは15例。そのうち最終戦で逆転して頂点に立った女王は6人いる。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)