村田諒太、忘れない「すね毛が逆立つ」ゴロフキンの衝撃 7年前に知った最強王者の器
あれから7年、会見で最も語気を強めた瞬間とは「彼は事実上…」
あれから7年。自身は2度世界王者になり、初防衛戦も2回クリアした。互いに変化があるのは当然だが、対峙したイメージについて「(当時を)アテにしているところもある。タイミングとか」と説明。これまでの試合もチェックしており「ジャブはやっぱり強いですし、その後のオーバーハンド気味に打ってくる右がある。そこから左フックの返しとか、最近は右アッパーも多用する。顔を下げてそのアッパーをもらわないとか、そういうことはしっかり対策しています」と明かした。
39歳のゴロフキンは41勝(36KO)1敗1分け。最大のライバルとされていたのが、現在の世界4階級制覇王者で、スーパーミドル級の4団体統一を果たした「カネロ」ことサウル・アルバレス(メキシコ)だ。2人は2017年9月に引き分け、18年9月の再戦はゴロフキンの判定負けだった。プロ初黒星で長く君臨した世界王座から陥落したが、この2試合の間にカネロのドーピング疑惑が浮上したり、判定結果について「不可解」とする識者や海外メディアも多くいたりした。
この日の会見。村田が最も語気を強めた瞬間がある。それは「戦績は1敗1分けとありますが、僕の中では勝っていた試合だと思う。事実上、負けたことのない選手だと思っている」という言葉だった。常々、「クリーンな選手とやりたい」と強調してきた日本人王者。「彼を倒して僕が最強だと証明したい」。ついに実現したビッグマッチ。過去の衝撃を吹き飛ばし、ベルトを奪いに行く。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)