【平昌 夢の跡】パシュート日本、大国オランダを脱帽させた底力「日本の方が強かった」
3日間にわたり、平昌五輪で話題を呼んだ名場面を振り返る連載「平昌 夢の跡」。今回はスピードスケートで女子パシュート(団体追い抜き)で金メダルを獲得した日本。年間300日を共にして磨き上げた絆で王国オランダを撃破し、スピードスケート界に鮮烈なインパクトを残した。
「名場面総集編」―年間300日行動を共にした日本、「絆」でスピードスケート大国を撃破
3日間にわたり、平昌五輪で話題を呼んだ名場面を振り返る連載「平昌 夢の跡」。今回はスピードスケートで女子パシュート(団体追い抜き)で金メダルを獲得した日本。年間300日を共にして磨き上げた絆で王国オランダを撃破し、スピードスケート界に鮮烈なインパクトを残した。
総力を結集させ、世界の頂点に立った。女子パシュート決勝。高木美帆、高木菜那、佐藤綾乃の3人で挑み、序盤はリードした日本は中盤でオランダに一度は逆転されながら、後半に盛り返して再逆転。そのままゴールに飛び込んだ。準決勝を走った菊池彩花と抱擁を交わし、歓喜に酔いしれた。
破った相手はスピードスケート大国オランダ。相手も脱帽するしかない強さだった。1500メートルで銅メダルを獲得しているマリット・レーンストラは「日本の方が強かった」と称え、オランダ紙は「圧倒的に強かった日本に敗れた」と称賛した。
日本流で強化を図ってきた。メンバーが年間300日、行動を共にして結束を築き上げた。金メダル5個を獲得しているイレイン・ブストは「日本チームのように毎日一緒に練習しなくてはいけない」と話したように、日本流の強さを認めさせた。
さらに女子マススタートでは高木菜那がパシュートに続き、金メダルを獲得。最終コーナーで膨らんだオランダのイレーネ・シャウテンを絶妙なイン抜きで交わし、押し切った。銅メダルに終わったシャウテンは「銅メダルは嬉しいけど、とにかく自分たちがやりたいレースができなかった」と見事なレース展開を見せた高木に対し、脱帽していた。
今大会、スケートは高木美帆の金銀銅コンプリート、小平奈緒の金銀を含め、金3個、銀2個、銅1個と量産した。今後はオランダはもちろん、世界の各国にマークされ、激しい争いとなるだろう。それでも、22年の北京五輪へ向け、飛躍の礎となったことは間違いない。
(THE ANSWER編集部)