完璧主義の稲見萌寧、メジャー初優勝も「ご褒美」に興味なし「また練習するだけです」
女子ゴルフ国内ツアーのメジャー大会、日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯の最終ラウンド(R)が12日、茨城・静ヒルズCC(6680ヤード、パー72)で行われた。東京五輪銀メダリストの稲見萌寧(都築電気)が8バーディー、ボギーなしの64で通算19アンダー。大会新記録で、自身初のメジャー大会優勝を飾った。年間賞金ランクもトップに立ち、女子ゴルフ界の“突き抜けた存在”になってきたが、真の目標は「圧倒的に強い選手」。完璧主義者の22歳は、さらに練習とトレーニングを積む決意を口にした。(文=THE ANSWER編集部・柳田 通斉)
大会新19アンダーの圧勝劇も「全然、まだまだです」
女子ゴルフ国内ツアーのメジャー大会、日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯の最終ラウンド(R)が12日、茨城・静ヒルズCC(6680ヤード、パー72)で行われた。東京五輪銀メダリストの稲見萌寧(都築電気)が8バーディー、ボギーなしの64で通算19アンダー。大会新記録で、自身初のメジャー大会優勝を飾った。年間賞金ランクもトップに立ち、女子ゴルフ界の“突き抜けた存在”になってきたが、真の目標は「圧倒的に強い選手」。完璧主義者の22歳は、さらに練習とトレーニングを積む決意を口にした。(文=THE ANSWER編集部・柳田 通斉)
稲見があきれるほどの強さで優勝した。前日に続き、フェアウェーを外したのは1度限り。グリーンを狙うショットは、1番パー4からピンに絡んだ。そして、狙ったバーディーパットはことごとくジャストタッチでカップに沈めた。44歳の大山志保、19歳の西郷真央も好プレーを見せていたが、最終的には2人を突き放した。
「メジャー優勝が達成できてうれしいです。ティーショットをミスしてもフェアウェーに収まっていましたし、全てが良かった日です。あとは大学の後輩の西郷真央さんと大好きな大山志保さんと楽しく回れて、難しいコースなのに、3人でショットの『つきあい』ができたことが良かったですね。自分の中ではミスもあるのに、2日間で15アンダーを出せたことはビックリです」
1打1打に集中した結果だが、歩いている間は2人と談笑し続けた。「ず~っと、カチコチに集中しても疲れてしまうので、『楽しく』を通しました。仲いい選手にはいろいろ聞きたいし、たわいものない話もしたいです。普段からそういうタイプです。練習も勉強も集中してしますが、誰かと楽しいこともする。そんな感じです」。その切り替えぶりは、大山に「すごい」と言わしめた。
目標とし続けたメジャー大会優勝。。東京五輪銀メダルに続く栄冠で、今季の獲得賞金は2億572万9149円。小祝さくらを抜き、賞金ランキングのトップに立った。そして、今季8勝目で通算9勝目。その感想を問われると、「賞金ランクは最終的にどうなるかなので、まずは(通算で)2桁優勝をしたいですし、毎週、優勝を目指していきたいです」と返した。
そして、究極の目標である「圧倒的に強い選手」になるには、「全然、まだまだ」と表現した。「『圧倒的』とは誰も近づけないぐらい、何をやっても60台で回るような選手のことです。不可能に近い目標ですが、『完璧主義者になので』そこを目指します」。自分に対する「メジャー優勝のご褒美」を問われても、「特に思いつくものがない」と言い、「また練習をして、トレーニングをするだけです」とキッパリ。どこまでもストイックな22歳は、さらに強く、たくましくなっていく。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)