羽生結弦、異次元の111.68点で暫定1位! 118日ぶり大一番で完璧&笑顔、プーさん舞った
平昌五輪は16日、フィギュアスケート男子シングルのショートプログラム(SP)が行われ、66年ぶりの五輪連覇を目指すソチ五輪金メダリスト・羽生結弦(ANA)は25番目に登場し、111.68点をマーク。右足首の故障からぶっつけで挑んだ大一番で、完璧な演技を披露した。
男子シングルSP
平昌五輪は16日、フィギュアスケート男子シングルのショートプログラム(SP)が行われ、66年ぶりの五輪連覇を目指すソチ五輪金メダリスト・羽生結弦(ANA)は25番目に登場し、111.68点をマーク。右足首の故障からぶっつけで挑んだ大一番で、完璧な演技を披露した。
羽生がついに帰ってきた。昨年10月21日のグランプリ(GP)シリーズ・ロシア杯以来、118日ぶりの公式戦。最終第5組。6分間練習で姿を現すだけで無数の日の丸が揺れ、会場に割れんばかりの大歓声が降り注いだ。そして、迎えた運命の瞬間。ショパンの「バラード第1番」の美しい調べに合わせ、午後1時47分、まっさらなリンクを舞った。
冒頭、予定していた4回転ループはサルコーに変え、見事に着氷。中盤は美しいスピン、ステップを披露し、得意のトリプルアクセルも成功させると、4回転―3回転の連続ジャンプも完璧に決めた。滑り切ると場内から熱狂が生まれ、無数のくまのプーさんが客席から降り注いだ。羽生の顔に笑みがこぼれた。
苦難の道のりを乗り越えた。昨年11月のGPシリーズNHK杯前日練習で4回転ジャンプに着氷した際に転倒。右足首の靱帯を痛め、戦列を離れた。故障直後には世界のスケーターにエールの輪が広がり、SNS上で続々と声が上がった。以来、公の場から姿を消し、リハビリに専念。GPファイナル、全日本選手権を回避し、今大会も団体戦も出場せず、すべてこの日に捧げてきた。
その一挙手一投足を世界が注目した。11日に現地入りした際には、空港で複数の警備員に取り囲まれ、まるで国賓のような待遇が話題を呼んだ。それもすべて1952年に米国のディック・バトン氏が達成して以来、半世紀をゆうに超える快挙を目指す王者の注目度の高さの裏返しだった。そんな注目も力に変える強さが、完全無欠の王者にはあった。
17日に行われるフリーで、羽生結弦は真の伝説になる。
(THE ANSWER編集部)