TVアニメきっかけで競技者増 “ブレイク間近”カバディ日本代表が紅白戦で熱戦
カバディ、カバディ、カバディ……。マントラを呟きながら攻撃するプレーが印象的な競技「カバディ」の日本代表候補選手が12日、自由の森学園中学・高校体育館でエキシビションマッチを行った。
日本代表候補が2チームに分かれエキシビションマッチ
カバディ、カバディ、カバディ……。マントラを呟きながら攻撃するプレーが印象的な競技「カバディ」の日本代表候補選手が12日、自由の森学園中学・高校体育館でエキシビションマッチを行った。
エキシビションマッチは、攻撃が得意な選手ばかりを集めた「ブルー」と、守備が得意な選手を集めた「レッド」が対戦する「究極の矛・盾対決」。コロナ禍であることを考慮して、無観客開催となったが、日本カバディ協会の公式YouTubeチャンネルで生配信。守備が得意なレッドチームの主将を務めた阿部哲朗は「純粋に競った試合ができて、楽しかった。漫画『灼熱カバディ』の人気が高まる中、ライブ配信によって、リアルなカバディのギリギリの攻防を見せられたことは良かった」と久々となった実戦の機会に充実感をのぞかせた。
試合は、攻撃側のブルーチームが39-36で接戦を制した。カバディは、ドッジボールに似たコートを使い、7対7で行う競技。攻撃(レイド)は、守備(アンティ)の選手にタッチをして自陣に帰れば、タッチした人数分の得点を得られる。一方、守備はタックルなどで帰陣を阻むことで得点を得る。1人に7人で襲い掛かる場面があるなど、迫力あるプレーが相次いだ。攻撃側のブルーチームは、主将を務めた河野雅亮が4人にタッチして帰るビッグプレーなどで序盤をリード。しかし、守備側のレッドチームも、一人が相手をつかめば、味方が素早いフォローで囲んで相手の動きを封じた。また、主力に出血のアクシデントが発生したが、代わって攻撃役を務めた沼野創がチームメイトも驚く軽快なプレーで得点するなど対抗。勝負は終盤までもつれたが、攻撃側が得点差を生かした時間のコントロールでリードを守り切った。
カバディは、アジア大会が最も重みのあるタイトル。来年の大会開催(中国・杭州)はまだ不透明だが、2026年の次々回大会は、愛知・名古屋での開催。カバディ日本代表は、国内で競技をアピールできる重要な機会と捉え、大きな目標としている。
コロナ禍で活動が制限されているのは苦しい所だが、阿部が話したように、現在、カバディを題材とした漫画「灼熱カバディ」がアニメ化されるなど人気。エキシビションマッチの生配信では、テレビ東京系列で放送されているアニメの最終回直前記念と題して、ハーフタイム中に「リアルカバディ選手が選ぶ、キャラ人気ランキング」なども配信した。漫画の人気は、無視できないほど大きく、今大会には、漫画がきっかけで競技を始めた選手もいる。