福岡堅樹、有終の美 会見一問一答「本当にやらない?基本的にはその予定です(笑)」
異例の転身、後輩たちへ「1つの可能性として捉えてもらえれば」
――試合後に日本代表でプレーした流大選手と言葉を交わすシーンもあった。
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「試合の時点では間違いなく敵。100%勝つ気でやります。終わった後は、大(ゆたか)からも『お疲れさま』と言ってもらった。小学校から切磋琢磨してやってきた仲間なので。僕もありがとうという気持ちでした」
――今後選手としてではなく、ラグビーに携わることはあるか?
「はっきりと言い切ることはできないが、ラグビーにはずっとお世話になってきましたし、何かしら貢献できるものがあれば、少しでも貢献できればと思います。プレーヤーとしてではないと思いますが、何か少しでもラグビー界の発展に貢献できればとは思います」
――医師としての目標に向けて、人間としてどう磨いていきたいか?
「色々と学んでいく中で、怪我や病気を治すことだけにフォーカスするのではなくて、その後の人生を考えてどういう選択ができるか。技術は発展していくと思いますが、心の部分だったり、診断の精度ということに関しては人間が基本になる。そういうところは高めていきたい。自分自身、怪我人だった経験もありますし、そういう部分では共感できるところもある。そういうところを強みにして伸ばしていきたい」
――トライシーンを振り返って。終了の瞬間はすぐに周りに駆け寄るわけではなかった。1人の時間を楽しんでいたのか?
「あのシーンは(松田)力也とコミュニケーションが取れていた。目が合った。外のスペースを有効に使えました。自分の中では、いつもの形だった。あの形はとりきれる形だったので、いつも通り自分らしく走り切りました。終わった瞬間は、ホッとしたというのがある。後半は競った展開で、何か一歩違えば逆転されていた。だから、ああ良かったという気持ちがこみ上げました。自分自身、これでラグビーすることはないんだなと……じわじわ感じる部分はありました」
――トップアスリートから医師の道は珍しい。改めて後輩アスリートにはどんな思いを伝えたいか?
「今ラグビー界もプロ化が進んでいる。セカンドキャリアがネックになって踏み出せない選手もいる。色々な道を示すのは、前例がないからと諦めていた選手に対して、こういう挑戦の道もあるんだと。そうした1つの可能性として捉えてもらえれば嬉しいなと思います」
(THE ANSWER編集部)