福岡堅樹「何も後悔ない」 引退試合、有終トライでV貢献「今後もラグビーの応援を」
ラグビーの日本選手権を兼ねたトップリーグ(TL)のプレーオフトーナメント決勝が23日、東京・秩父宮ラグビー場で行われ、パナソニックが31-26でサントリーを下し、5季ぶり5度目の優勝(三洋電機時代含む)を飾った。現行システムでは最後となるトップリーグで優勝5度はサントリーに並ぶ最多。今季限りで引退する2019年ラグビーW杯日本代表WTB福岡堅樹は、前半30分にトライを決めるなど有終の美を飾った。
トップリーグプレーオフトーナメント決勝
ラグビーの日本選手権を兼ねたトップリーグ(TL)のプレーオフトーナメント決勝が23日、東京・秩父宮ラグビー場で行われ、パナソニックが31-26でサントリーを下し、5季ぶり5度目の優勝(三洋電機時代含む)を飾った。現行システムでは最後となるトップリーグで優勝5度はサントリーに並ぶ最多。今季限りで引退する2019年ラグビーW杯日本代表WTB福岡堅樹は、前半30分にトライを決めるなど有終の美を飾った。
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今季ともに無敗の両雄。先手をとったのはパナソニックだ。前半5分、自陣でボールをインターセプトしたCTBディラン・ライリーが独走。快足を飛ばして先制トライを決めた。14分にはSO松田力也が距離のあるペナルティーゴール(PG)を決めて10-0とした。キックが冴える松田は25分にも50メートル近い距離のPGを決め、13-0とリードを広げた。
医師を目指し、現役ラストマッチとなる福岡も持ち味を発揮した。30分、左サイドで松田からの飛ばしパスを受けると、狭いスペースに突進。最後はボーデン・バレットを振り切って左隅にトライを決めた。サントリーも35分にCTB中村亮土がトライを返したが、パナソニックは39分に松田がこの日3つ目のPGに成功。23-7とリードを奪って前半を終えた。
後半はサントリーが反撃。同2分にWTB中鶴隆彰のトライで点差を縮めるが、パナソニックも15分から途中出場のPRヴァルアサエリ愛のトライで再び突き放した。31分にはサントリーSH齋藤直人にトライを決められて9点差。最後は5点差まで迫られたが、凌ぎ切ったパナソニックが最後のトップリーグで5度目の栄冠を手にした。
福岡は試合後のインタビューで「本当にサントリーさんも非常に攻撃的なラグビーをしていた。僕たちも一瞬でも気を抜いたら負けてしまう試合。本当に素晴らしい試合をラグビー人生の最後に持って来ていただいたことを感謝してます」とコメント。「結果として優勝で終わることができて、唯一自分がラグビーの中でやり残したこと、ワイルドナイツでの優勝を最後に達成できた。本当に何一つ後悔なく次の道に進めると思います」と胸を張った。
さらに「言葉に表すのは難しいくらい最高のチーム。次の人生への準備も快く受け入れてくれた。チームとしても常に自分のプレーをサポートしてくれた」と医師の道へのサポートに感謝。「最高のチームでラグビーができたことを誇りに思います。トップレベルでスポーツを、ラグビーをやってきた経験は今後生きていく中でも誰にも負けない最高のアドバンテージになる。それを生かしつつ、しっかりと最高の道を一歩一歩進んでいきたい」と前を見据え、こう続けた。
「しっかりと患者さんと向き合えるような、心に寄り添えるドクターになれるように、とにかく一歩一歩努力していきたい。コロナ禍でいろいろ制限されて、本当はもっとたくさんの方が見に来たかったと思います。その中でたくさんの人のメッセージをいただいて、そのメッセージというのは僕たちにも届いている。本当に皆さんのおかげで後悔なく引退できると思います。これから違う道に行きますけど、ラグビー界はさらにレベルも上がって、きっと日本代表もリーグも素晴らしい結果を残してくれると思うので、今後ともラグビー界の応援をよろしくお願いします」
話し終えると、スタンドの大きな拍手に包まれた。
【トップリーグ歴代優勝チーム】
2018-19神戸製鋼
2017-18サントリー
2016-17サントリー
2015-16パナソニック
2014-15パナソニック
2012-13パナソニック
2011-12サントリー
2010-11三洋電機
2009-10東芝
2008-09東芝
2007-08サントリー
2006-07東芝
2005-06東芝府中
2004-05東芝府中
2003-04神戸製鋼
(THE ANSWER編集部)