村上茉愛「五輪がいつ来てもいいように待つのみ」 2大会連続の五輪切符で胸中吐露
体操の東京五輪日本代表選考会を兼ねたNHK杯が15日に開幕し、女子は村上茉愛(日体クラブ)が3年ぶり3回目の優勝を飾った。
村上と杉原が2大会連続の五輪出場、畠田と平岩も内定
体操の東京五輪日本代表選考会を兼ねたNHK杯が15日に開幕し、女子は村上茉愛(日体クラブ)が3年ぶり3回目の優勝を飾った。
4月に行われた全日本選手権個人総合の予選、決勝と合わせた3回の演技の合計得点を競う方式で順位を争い、トップの村上は168.030点。1992年バルセロナ五輪の男子団体で銅メダルを獲得している好章さんを父に持つ畠田瞳(セントラルスポーツ)は、抜群の安定感を示して166.196点の2位。163.230点で3位の平岩優奈(NPO戸田スポーツクラブ)までが、成績により東京五輪の日本代表に内定。チーム枠最後の1人は、3選手との組み合わせでチームの得点が高くなる貢献度により、4位の杉原愛子(武庫川女子大)が選出された。村上と杉原は、2016年リオデジャネイロ大会に続く、2大会連続の五輪出場となる。
エース格として個人総合でも五輪のメダルを目指す村上は、第2種目となった段違い平行棒で左手が外れるミスはあったが、首位をキープ。試合後は「代表に入らないといけないというプレッシャーからやっと解放されたなという気持ちがある」と率直な思いを明かした。
3連覇がかかっていた19年の大会を腰痛で直前に棄権した経緯があり「前回は、全日本からNHK杯までの間にケガをした。練習をするほど痛くなったのに、痛くなくなった日に調子が良いと思う油断があってケガをした。痛みがなくなったときに、今日の練習を大切にしよう、体を守っていこうと、19年のケガからずっと思っている」と負傷の不安と戦ってきた日々を振り返り、安堵感を漂わせた。
開催可否が連日報じられる東京五輪だが、選手は準備を続けなければならない。村上は「試合の開催は、多くの人の協力でできているので、感謝しかない。試合をできているのが奇跡だと、最近は感じるようになった。選手としては、五輪がいつ来てもいいように練習して待つのみ。国民の一人としては、感染対策をすることで、五輪の開催ができるならすべて協力したい。やるべきことをやって、待っておくことしかできない」と話し、開催を信じて準備を続ける姿勢を強調した。