21歳田中希実は5000mで3位 ラスト800m“ギアチェンジ”に会場拍手も「納得できない」
東京五輪まで約3か月となった中、陸上・織田記念国際が29日にエディオンスタジアム広島で行われ、タイムレースで行われた女子5000メートルでは、田中希実(豊田自動織機TC)が15分11秒82で全体3位だった。すでに五輪内定済みの本命種目。1500メートルとともに2種目で五輪出場を目指す21歳が力走した。ガテリ・テレシアムッソーニ(ダイソー)が15分06秒76で優勝、カリウキ・ナオミムッソーニ(ユニバーサル)が15分08秒07で2位だった。
織田記念国際、田中希実が五輪内定種目に出場
東京五輪まで約3か月となった中、陸上・織田記念国際が29日にエディオンスタジアム広島で行われ、タイムレースで行われた女子5000メートルでは、田中希実(豊田自動織機TC)が15分11秒82で全体3位だった。すでに五輪内定済みの本命種目。1500メートルとともに2種目で五輪出場を目指す21歳が力走した。ガテリ・テレシアムッソーニ(ダイソー)が15分06秒76で優勝、カリウキ・ナオミムッソーニ(ユニバーサル)が15分08秒07で2位だった。
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序盤から先頭集団に入った田中は、1000メートルを2分59秒で通過。途中から先頭に立って集団を引っ張ると、4000メートルは12分18秒15だった。残り800メートルから猛スパート。明らかなギアチェンジに会場はどよめき、メインスタンド前を通ると拍手が沸き起こった。しかし、残り200メートル付近で首位を譲って15分11秒82のA組3着。乱れる呼吸を整えながら「ありがとうございました!」と叫び、レーンに一礼した。
レース後の会見ではこう振り返った。
「シーズン初めの5000メートルでラストを大事にしたかったけど、しっかりイメージよく上げきることができず、納得できる走りではなかった。段階を上げて走れば15分切りは見えていたけど、勝負に徹する、でもタイムを出したいというのがあった。二兎を追って一兎も得られなかった。そういう走りができる力がついてなかった。ラスト200メートルで苦しくなって完全に止まってしまった」
日本記録は05年福士加代子の14分53秒22。田中は19年秋のドーハ世界陸上5000メートルで自己ベスト15分0秒01をマークしていた。昨季は7月に3000メートルで2002年の福士を、8月に1500メートルで06年の小林祐梨子を上回る日本新記録を更新。今季は25日の兵庫リレーカーニバルまで6週連続でレースに出場し、実戦でレベルアップに励んできた。
5月9日の五輪テストイベント「READY STEADY TOKYO(国立競技場)」では1500メートルにエントリーしている。「5000だけでなく、1500と800も取り組みたいと思ってずっと大事にしている。取り組んでいる分、スピード持久力を生かしていきたい」と次を見据えた。
(THE ANSWER編集部)