笠りつ子「一日を一生懸命生きる」 経験積んだ33歳がスーパーイーグルで1打差4位発進
女子ゴルフの国内ツアー・KKT杯バンテリンレディスが16日、熊本空港CC(6501ヤード、パー72)で開幕した。熊本出身の笠りつ子(京セラ)が1イーグル、5バーディー、3ボギーの68で回り、4アンダーで4位発進。沖せいら、山下美夢有、古江彩佳が5アンダーで首位とした。
KKT杯バンテリンレディスが開幕
女子ゴルフの国内ツアー・KKT杯バンテリンレディスが16日、熊本空港CC(6501ヤード、パー72)で開幕した。熊本出身の笠りつ子(京セラ)が1イーグル、5バーディー、3ボギーの68で回り、4アンダーで4位発進。沖せいら、山下美夢有、古江彩佳が5アンダーで首位とした。
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笠が地元で好発進した。389ヤードの2番パー4。残り144ヤードから8アイアンを振り抜いた。ボールはグリーンを転がってカップイン。「入った!? えーー!!」と叫び、両手を突き上げて喜んだ。ボールを拾うと、カメラに向かってピースサイン。「目の前にあった木の葉っぱに当たったけど、うまく真っ直ぐ行ってくれて入りました。手前から行ってナイスオンと思ったら転がって入りましたね」。満面の笑みだ。
2016年大会は開幕前夜に熊本地震が発生。選手たちは被災し、大会中止に見舞われた。笠は17年末に母を病で亡くした。19年には自身の発言の影響で一時ツアー出場を控えたが、昨年から復帰。震災から5年が経ち、多くのことを経験した33歳はゴルフに真摯に向き合っている。
「やっぱり一日、一日を大切にしないといけない。最近も(地元の知人などを)病気で亡くしているので、今日、明日もどうなるかわからない。ここ数年は一日を一生懸命生きようと思っています。あんなに元気だったのにって思っても世の中わからない。コロナもありますし、今日を大切に悔いのないように生きたい。震災で当たり前の日常が当たり前じゃないと気づかされた。それでも忘れてしまう時もあるので、この大会は年に一度見直す機会。今日、ゴルフができることも当たり前じゃないので、しっかり大切に生きないといけない」
ツアー通算5勝だが、賞金ランク3位に入った16年以来優勝がない。今大会は父・清也さんがキャディーを務める。「地元なのでここでいい成績が出れば、凄い恩返しができると思います」と完全復活へ力を込めた。会見終了後には「練習、練習!」と駆け足で練習場に向かった。
(THE ANSWER編集部)