リオで芽生えた“友情” 荒井とダンフィーが示す一流のスポーツマンシップ
24日の日本代表選手団帰国会見でも、荒井が死闘を演じた良きライバルとの心温まる秘話を明かす場面があった。50キロ競歩のレース直後、カナダ陸連の抗議で処分を言い渡された荒井が、失格の状態のままドーピングの検査場でダンフィーと遭遇すると、すぐに謝罪されたという。
銅メダルの荒井は4年後の再戦誓う、「今度はぶつからないように」
リオ五輪の陸上男子50キロ競歩で、日本人初の銅メダルを獲得した荒井広宙(自衛隊)。レース終盤に並走していたエバン・ダンフィー(カナダ)と接触したことが妨害行為とされ、一時失格とされたが、日本陸連による迅速な抗議の結果、国際陸連がメダルを確定させた。その後、ダンフィーは地元メディアに対して荒井に対する敬意を明かし、ツイッターには閉会式で撮影したツーショット写真を投稿。2人の間に芽生えた“友情”は、一流アスリートのスポーツマンシップを再確認させてくれるものとなった。
24日の日本代表選手団帰国会見でも、荒井が死闘を演じた良きライバルとの心温まる秘話を明かす場面があった。50キロ競歩のレース直後、カナダ陸連の抗議で処分を言い渡された荒井が、失格の状態のままドーピングの検査場でダンフィーと遭遇すると、すぐに謝罪されたという。
「ダンフィー選手が僕の顔を見たらすぐに来てくれて、ごめんねと謝ってくれました。それを聞いた時にはもう、ダンフィー選手が怒っているのではなくて、上の人たち(カナダ陸連)が勝手に暴走してしまって、それで僕にはもうどうしようもないんだ、という状況で、本当に僕のコントロールできるところではなくて、本当にごめんなさいと言ってくれました」
謝罪を受けた荒井は感激して、和解の抱擁を交わしたという。