JSCオンラインセミナー「HPSCプログラム」開催 トップアスリートが中高生に貴重なアドバイス
参加者が先輩アスリートに直接質問できる貴重なチャンスも
競技のことに限らず、学業についても話は及んだ。「勉強は全然得意じゃないです。(笑)」という部井久選手だが、大学入学後はフランスリーグでもプレー。生活する中でフランス語を学びながら選手とコミュニケーションを図った経験から「学業も大事。みんなも頑張って」と参加者にエールを送る。筑波大学でパラアスリートの睡眠について研究しているという瀬立選手は、将来的に医学部に編入するプランを明かし、「東京パラリンピックが終わったら気持ちを切り替えてやりたいです」と意気込んだ。
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興味深いトークの後には、いよいよ参加者が2選手に直接質問できる貴重なチャンスがやってきた。参加者は2組に分かれ、それぞれ部井久選手、瀬立選手と7分ずつの質問タイムを実施。「限られた時間の中で自らチャンスを掴むことも大切」という松井さんの言葉に後押しされるかのように、参加者からは活発な質問が寄せられた。
トライアスロンの江口紗和さんは部井久選手に、休息日の過ごし方について質問。部井久選手は「オフの過ごし方は個人差があるけれど、僕は寝過ぎないようにしている。マッサージを受けたり、ストレッチをしたり、体のケアに時間を使っています。あとは競技のことを忘れて頭をすっきりリフレッシュさせることも大事だと思います」と、実際の過ごし方を紹介してくれた。
また、パラ水泳の財津瑞希くんは瀬立選手に、大会でうまくいかなかった時の気持ちの切り替え方についてアドバイスを求めた。「大会でうまくいかないことはこれからたくさんあるはず。私は今でもあります」と瀬立選手。自身の経験から「失敗したことを嘆くのではなく、なぜ失敗したか分析することが大事。私はレースの映像を見ながら、気になるポイントを箇条書きで書き出し、失敗した原因の何パーセントくらいを占めるのか、どうやって改善したらいいのか考えます」と、失敗を成長の糧とするための方法を伝授してくれた。