「ジャンクフードは食べなかった」 ラグビー日本代表主将を形作った少年時代の食習慣
元ラグビー日本代表主将で「THE ANSWER」スペシャリストを務める廣瀬俊朗さんが3月6日に行われる「スポーツ×食 オンラインセミナー~世界と戦うアスリートだけが知っている 明日から『食』でもっと強くなる方法~」に出演する。日本代表主将を務め、15年ワールドカップ(W杯)は控えながら影のリーダーとして「ブライトンの奇跡」と呼ばれる歴史的金星を支えた名ラガーマン。イベントに先立って取材に応じ、「ラグビー日本代表と食」にまつわる秘蔵エピソードを明かした。
「ラグビー選手と食」秘蔵エピソード第3回
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元ラグビー日本代表主将で「THE ANSWER」スペシャリストを務める廣瀬俊朗さんが3月6日に行われる「スポーツ×食 オンラインセミナー~世界と戦うアスリートだけが知っている 明日から『食』でもっと強くなる方法~」に出演する。日本代表主将を務め、15年ワールドカップ(W杯)は控えながら影のリーダーとして「ブライトンの奇跡」と呼ばれる歴史的金星を支えた名ラガーマン。イベントに先立って取材に応じ、「ラグビー日本代表と食」にまつわる秘蔵エピソードを明かした。
173センチ、81キロという決して大きくない体で慶大、東芝とラグビー界の第一線で活躍し、日本代表の主将に上り詰めた廣瀬さん。現役時代から食に対するこだわりは人一倍強かった。
「もともと食べることが好きということがあるのかもしれません。何を食べるのかがアスリートはもちろん、人生においても大切だと、大学くらいから気づいていました。特に大学生で一人暮らしをするようになると、食事が雑になりがちで良いコンディションではなくなり、練習中に集中力が下がって、怪我をするということも目にしていました。だからこそ、自分はやることをやって、その日の練習、試合を迎えていました」
1日3食は欠かさず、最近は「クリエイトな感じがして好き」という料理も、大豆ミートを使って餃子を作るなど、こだわりが強い。「大豆ミートを使おうと思ったのは、植物性油の方が胃もたれしにくいんじゃないかということ。もう一つはSDGs的な観点から、生産過程のCO2排出量が少ないなど環境へも優しいのではないか」と明かす。
そうした意識の原点にあったのは、子供時代だ。野菜などの好き嫌いもなく育ったという。
「正直、ラグビー選手になるという意識はなく、競技のためにこれを食べなきゃいけないということはあまり考えず、今日はすき焼きだからいっぱい食べようとか、ごはんとおでんを一緒に出すのは合わないからやめてほしいなとか、ごく普通の子供の感覚でした。
ただ、これは両親に感謝していることなのですが、ジャンクフードは全然食べませんでした。両親がそういう環境を作らなかったから。カップラーメンは高校卒業するまでに1、2回食べたくらい。そういう方針で育ててくれたことはとてもありがたかったです」
今はスポーツをしている子供は練習で疲れたり、もともと食が細かったりなどの理由で、食べることが苦手ということも少なくない。廣瀬さんは「食べることが好きじゃないんですかね? それだと、きっと大変ですよね」と慮りながら、親世代にアドバイスを送る。
「僕の経験で言うと、一つは親が食べることが好きで、加えて作ることもワクワクしながらやっているのを見て、食べるようになります。もう一つは、僕は食事の時はテレビを見ていなくて、自然と会話が生まれる。すると、なごむようになる。その2つはどうされているかは気になります。トレーニングのために食べなさいという教えは、僕が子どもだったらキツイし、しんどいので、そのあたりも心がけてほしいなと思います」
アスリートにとって大切な食。楽しんで食べる習慣が小さいうちに身に付けば、未来の成長を左右する一つのきっかけになる。