アスリートにとっても大敵、花粉症とどう戦うべきか 関東2部・南葛SCが勉強会開催
ドーピング違反となるケースも…「医師の適切な処方が必要」
また、具体的な治療法については、抗ヒスタミン薬とその他の内服薬に加え点鼻点眼薬などの「4つの投薬治療」、舌下免疫療法に代表される「3つの免疫治療」、そしてレーザー治療に代表される「3つの手術治療」を挙げ、「『3-3-4システム』で対策を練ることができる」とサッカーの陣形に例えて解説。加えて「鼻茸や鼻腔癌など花粉症とは異なる疾患が合併している場合もある。鼻に違和感があったら、耳鼻科を受診し、必ず鼻の状態をチェックしてほしい」と呼びかけた。
【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
(W-ANS ACADEMYへ)
また、アスリートの花粉症対策においては、一般市販薬(OTC薬)に潜むドーピング問題への対応も非常に重要。「一般市販薬にはアンチドーピングガイドラインに抵触する禁止薬物が含まれる場合がある。服用することでドーピング違反になるケースもあるため、医師の適切な処方によって、ガイドラインに即した薬を選ぶ必要がある」(山西医師)と注意を促した。
花粉症の治療は個々のライフスタイルに合わせて行うため、病院で受診する際、例えばどんな症状がつらいのかだけでなく、自分はサッカー選手であること、プレーに集中したいので眠くならない薬がよいなど、仕事や生活を医師にしっかり説明することが大切、とレクチャー。「アスリートにとって体調管理は重要であり、特に屋外競技の選手にとって花粉症は大敵。花粉症と上手に向き合い、より高い次元のプレーを目指してチームの勝利に貢献してほしい」と山西医師。
選手たちに向けて再度、積極的な受診と治療の重要性を強調し、勉強会は終了した。
(THE ANSWER編集部)