五輪メダリスト×元大リーガー なぜ、異色の2人は気温-10度の町で指導したのか
迫田さんが伝えた「バレーをやっていて本当に良かったと思う瞬間」とは
「まず、スポーツをしていく上で、辛いこと大変なことはたくさんある。野球という団体競技で過ごし、仲間たちと一緒に乗り越えてきて、最終的にはずっとずっと心で繋がっていける友達になれるところは、スポーツを一生懸命やっていて、副産物じゃないですけど、いただいた形だと思う。スポーツで身に付いたことは、弱い自分を知って強くなれた。
僕は小学校の頃からずっと緊張しやすくて、なかなか試合で結果を出せず、『お前はいつも練習ではいいのに、試合ではダメになるな』と指導者方にも言われて、さらにダメになったり、落ち込んだりした時期もあったけど、自分の弱いところを知って強くなれた。それを認めた上で何をやっていくか。課題を明確にして、淡々と取り組めたから強くなれたと感じています」(建山氏)
「みんなバレーボールにしろ、野球にしろ、スキーにしろ、レスリングにしろ、優勝したいという思いがあると思う。それに向かって、みんなで何かを達成する瞬間を感じられたことが、本当にスポーツをしていて良かったと感じられるところです。
たとえ、結果が出なくても、みんなでそれに向かって頑張れたという目には見えない絆が生まれたことは、バレーボールをやっていて本当に良かったと思う瞬間でした。私は、本当に仲間に恵まれて、ここまでやってこられました」(迫田さん)
実際の体験を振り返りながら、思いを明かすと、子供たちも目を輝かせながら、うなずいていた。そして、最後に閉会式では参加した子供、保護者に向けてスポーツをする上で大切なことを言葉にして残した。