桃田賢斗が4強入り、苦戦の末の逆転勝ちに「ゲームを多く経験できたのはプラス」
第74回全日本総合バドミントン選手権大会は、25日に町田市立総合体育館で各種目の準々決勝を行い、男子シングルスで3連覇を狙う桃田賢斗(NTT東日本)は2-1(13-21、21-10、21-9)で下農走(トナミ運輸)を破り、準決勝進出を決めた。
全日本選手権準々決勝、第1セット先取されるも逆転勝ち
第74回全日本総合バドミントン選手権大会は、25日に町田市立総合体育館で各種目の準々決勝を行い、男子シングルスで3連覇を狙う桃田賢斗(NTT東日本)は2-1(13-21、21-10、21-9)で下農走(トナミ運輸)を破り、準決勝進出を決めた。
無観客であっても、場内がわずかにどよめいた。第1ゲーム、フットワークのスピードを抑えたラリーを展開する桃田に対し、下農が得意の強打を次々に決めてリード。ゲーム中盤は相次ぐ速攻で桃田にラリーをすることさえ許さずに連続得点を奪った。
桃田は丁寧なラリーで相手をコートの四隅に振ろうとしたが、下農は後方から豪快なスマッシュと、それをフェイントに用いて鋭く手前に落ちるカットとを使い分け、ゲームを押し切った。桃田は「1ゲーム目は、出だしから相手に主導権を握られて、気持ちで押されて、どんどん自分の中で不安が大きくなり苦しくなる展開になってしまいました。ミスをしないように丁寧にプレーした結果、ああいうふうに動きが遅くなってしまった」と苦戦の要因を分析した。
ただ、「負けてから、あそこでもっとこうしておけば……とか思うのは嫌だと思ったので、ミスをしてもいいからどんどん押していこうと思いました」と振り返った第2ゲームからフットワークのスピードを上げると、相手に連続攻撃を許さなくなり、主導権を奪った。
それまでは、相手に打たれると返すだけになっていたが、返してからネット前に詰める動きなどにスピードが加わり、相手のつなぎ球を攻略。第2ゲームを10点で終わらせると、ファイナルゲームも圧倒。後方からスマッシュを打って、ネット前に詰めてプッシュ。相手がかわそうとクロスへ逃げた球を強く速い球で打ち返して射抜いた。