カネロ前座のヘビー級で挑発選手がKO負け、米ファン「笑わせないでくれよ」

　ボクシングの衝撃KO負け直前に見せた挑発行為が話題を集めている。米テキサス州で19日（日本時間20日）に行われたヘビー級10回戦でジュリアン・フェルナンデス（メキシコ）がフランク・サンチェス（米国）に7回TKO負け。ダウン時にロープの隙間をすり抜けてリング外に放り出される形で敗れたが、試合中は強気で再三挑発。実際の動画に対し、米ファンから「これはおバカさんだ」と声が上がっていが、「彼はピエロか？」「ある意味伝説」と反響が拡大している。

【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今　2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
（W-ANS ACADEMYへ）

　後悔先に立たずだ。フェルナンデスは強烈な右を被弾。ロープ際で追撃の連打を受けて大ピンチだ。しかし、ここからまさかの行動に。右拳で“来い、来い”と相手を挑発し始めたのだ。相手が打ってきたらすかさずガード。パンチが止まると、ノーガードで顔を前に突き出した。ここに打ってこいと言わんばかりに自分の顔を叩いている。

　相手のパンチに対し、スウェーバックで被弾を免れているようにも見えるが、決着は衝撃的だった。7回、コーナー付近に追い込まれると、強烈なストレートを顔面に被弾。直後は気を失いかけたのか、崩れ落ちるようにロープにもたれ、仰向けのまま隙間をすり抜けた。ロープ外に体が飛び出し、リングに上がる階段部分に倒れ込んでしまった。このままTKO負けだ。

　米スポーツチャンネル「DAZNボクシング」公式インスタグラムは「フェルナンデスが完全にロッキーに」と、映画「ロッキー」のワンシーンになぞらえて動画を公開した。挑発からの敗北に米ファンからは「ロッキーはKOされなかったけどね」「これはおバカさんだ」と呆れた様子のコメントが相次いでいたが、反響はさらに拡大。「冗談だろ？」「笑わせないでくれよ」「彼はピエロか？」「ある意味伝説」「アニメみたい」「今日一笑った」と笑撃が広がっている。

　キューバ出身の28歳サンチェスはこれでデビュー以来18戦17勝（13KO）1無効試合。カネロことサウル・アルバレス（メキシコ）の前座で行われた一戦だった。