五郎丸歩、引退発表会見一問一答 ポーズ大流行に違和感も「自分に与えられた使命」
ラグビー元日本代表FBの五郎丸歩(ヤマハ発動機)が16日、引退発表会見で胸の内を語った。来年1月16日からスタートするトップリーグが現役最後のシーズン。2015年のワールドカップ(W杯)イングランド大会などで活躍した34歳は、現役最終シーズンへ向けて決意を語るとともに、日本中で“五郎丸ポーズ”が大流行した当時についても振り返った。
来季が現役最終シーズン「強い思いで戦っていきたい」
ラグビー元日本代表FBの五郎丸歩(ヤマハ発動機)が16日、引退発表会見で胸の内を語った。来年1月16日からスタートするトップリーグが現役最後のシーズン。2015年のワールドカップ(W杯)イングランド大会などで活躍した34歳は、現役最終シーズンへ向けて決意を語るとともに、日本中で“五郎丸ポーズ”が大流行した当時についても振り返った。
動画配信サイト「YouTube」でもライブ配信された会見。黒のスーツ姿で登場した五郎丸は、神妙な表情で「私、五郎丸歩は、2021年1月に開幕するトップリーグを最後に、現役を引退する決意をいたしました。私には1シーズンしか戦う気力、体力共に残っておりません。残り1シーズン、皆様への感謝の思いを胸に秘め、強い思いで戦っていきたいと思います」などと語った。
以下、会見の主な一問一答。
――22歳でヤマハ発動機と契約した理由、引退までこだわり続けた理由は。
「まずは一番に声をかけていただいた。そして、このチームが当時まだ優勝したことがなかったので、そんなチームに自分が入って、みんなと切磋琢磨する中で日本一というタイトルを共に取りたいという決意をもって選んだ。強い気持ちを持っていたからこそ、リーマンショックでプロ契約廃止ということになったが、このチームにとどまり、痛みを分け合い、この日を迎えたということになる」
――引退決断のタイミングについて。
「(22歳で)契約をした時から、35歳という年を迎えるときに引退しようという決意を持ったのが大きな理由の一つ。13年、その気持ちは変わらなかった」
――35歳を迎えるにあたり、まだ現役でできると感じているか。
「自分に気持ち、感情がなければできると思います。アスリートは体力だけじゃなく、気力というものも大事。そういった気力が衰えていることを感じ、35歳という節目で現役を退くことが自分にとっても周りにとってもベストという決断をした」
――最も思い出に残っている瞬間は。
「35年もラグビーをやっていると1番というものを選べなくなる年になるが、日本のラグビーの歴史を変えた(2015年W杯の)南アフリカ戦は心に残っているし、次のスコットランド戦で大敗したことも思い出の一つ。チームとして入れ替え戦を戦った、そういったゲームも自分の中では1番です。1番を選ぶのは非常に難しい。すべての試合、練習。1番を選ぶことはできない」