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勝てば東京五輪代表内定 今季“異次元”の新谷仁美が気合「世界と戦うための試合に」

陸上長距離種目の日本選手権が4日、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われる。3日はオンラインで前日会見が行われ、女子1万メートルの新谷仁美(積水化学)は優勝すれば東京五輪代表内定となるレースへ思いを語った。

新谷仁美(写真は2019年のもの)【写真:Getty Images】
新谷仁美(写真は2019年のもの)【写真:Getty Images】

陸上長距離種目の日本選手権が4日開幕

 陸上長距離種目の日本選手権が4日、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われる。3日はオンラインで前日会見が行われ、女子1万メートルの新谷仁美(積水化学)は優勝すれば東京五輪代表内定となるレースへ思いを語った。

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 新谷が2大会ぶりの五輪代表を奪いに行く。他の選手は参加標準記録31分25秒00を突破した上で優勝すれば代表に内定するが、すでに同記録を突破済みの新谷はタイムに関わらず優勝すれば即内定だ。同種目の自己ベストは日本歴代3位の30分56秒70。30分48秒89の日本記録更新も視野に入れる32歳はこう意気込んだ。

「明日は日本記録を目指して、その中で世界と戦うためのレース展開をしていきたい。手応えは正直どんなにいい練習を積み重ねても、どんなにいいレースをしても、私には自信に繋がることはない。手応えも過去に感じたことはない。レース前はいつも不安になります。その中でも都度追い込むことを自分の中でやってきた。それを出せれば結果に繋がる。調子はいい意味で普通な感じです」

 1月にハーフマラソンで日本新記録を樹立し、9月には5000メートルで日本歴代2位の14分55秒83をマーク。11月22日のクイーンズ駅伝3区では区間記録を1分10秒更新し、異次元の走りを見せつけた。1万メートル9位だったロンドン五輪以降、14年に一度引退し、18年に現役復帰。昨年3位に終わった日本一決定戦への思いを明かす。

「東京五輪の選考会ではあるのですが、東京五輪であろうが、なかろうが、一つの試合でのミスは一切許されないと自分の中で勝手に立てている。今回のこの大会では一切のミスは許されないのかなと。それは東京五輪とか関係なく、この大会でのミスは許されない。去年、私は負けていますし、優勝した鍋島さんも出てくるので油断は一切できない。どうなるか、正直私にもわからないので今は恐怖でいっぱいです」

 ライバルは昨年女王の鍋島莉奈(日本郵政グループ)ら。マラソンで東京五輪代表に内定している一山麻緒(ワコール)も出場するが、松田瑞生(ダイハツ)、福士加代子(ワコール)ら一部有力選手が欠場となった。昨年のドーハ世界選手権時と比べた違いについてこう語った。

「違いがあるとしたら年々恐怖が増している。ドーハ以上に今回はもっと緊張するなというのがあります。結果にこだわってしまう。一切ミスをしないと自分の中で掲げているので、年齢を重ねるごとにそういう思いは強くなっています。

 競技力の違いもありますが、内面的なものも含め、体作りでは一人でメニューを作っていたものを今は人に託すことにしている。アドバイス、強力なサポートをいただいているおかげで、体作りや心の面でも強くなれたと思います。あとは私が結果を出せるか。結果を出せなかったでは済まされない話なので、そこはしっかり出していきたい」

 32歳が結果を求めて走り抜く。

(THE ANSWER編集部)


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