正念場の48歳葛西紀明を独メディア特集 キャリア32年「別の時代から来た飛ぶ恐竜だ」
22年北京五輪で前人未踏となる9度目の出場を目指すスキージャンプの葛西紀明(土屋ホーム)は来週にポーランドのビスワで開幕するワールドカップ(W杯)の遠征メンバーから外れている。五輪プレシーズンを戦う48歳についてスキージャンプの強豪・ドイツメディアがクローズアップ。正念場に立たされた現状とともに、キャリア32年の足跡を「フライング・ザウルス(飛ぶ恐竜)」などと表現して紹介している。
北京五輪プレシーズン、W杯開幕戦メンバー外を受けて特集
22年北京五輪で前人未踏となる9度目の出場を目指すスキージャンプの葛西紀明(土屋ホーム)は来週にポーランドのビスワで開幕するワールドカップ(W杯)の遠征メンバーから外れている。五輪プレシーズンを戦う48歳についてスキージャンプの強豪・ドイツメディアがクローズアップ。正念場に立たされた現状とともに、キャリア32年の足跡を「フライング・ザウルス(飛ぶ恐竜)」などと表現して紹介している。
「カサイ、W杯遠征メンバー外に 日本、スキージャンプ・ザウルスの時代を終わらせる」
こんな見出しで葛西をクローズアップしたのは、ドイツのニュース専門チャンネル「n-tv」だった。「ノリアキ・カサイは50歳になってもスキージャンパーとして飛ぼうとしているが、母国の連盟は48歳の信じられないキャリアをひとまず止めた。しかし、これが終わりにはならない」と紹介し、現状と功績を取り上げている。
記事ではW杯開幕戦でメンバーから外れたことに触れ、「長らく予想されてきたとはいえ、それが現実のものとなり人々は驚愕している」と言及。数々の歴史を打ち立ててきた48歳について「日本のスキージャンプ・レジェンド」と紹介し、32年のキャリアでW杯出場569試合、五輪で3個、世界選手権で8個のメダル、W杯通算17勝という足跡も転換点を迎えていると指摘した。
一方で、その功績についても言及。「カサイが初めてW杯に出場した時、まだベルリンには壁があった。そして、まだスキー板を並行にして飛んでいた。カサイは別の時代から来た“フライング・ザウルス”なのだ」。88年12月札幌大会でW杯デビューした当時と現在を比較し、今なお飛び続ける葛西について「フライング・ザウルス」と評している。