東京初凱旋の伊藤大司、古巣ファンから受け取ったコールに感動「彼女的な気持ち」
「試合前の練習で、チームのみんなが『大司のために勝とう』と言ってくれた」
「正直、(古巣との対戦は他の試合と)全然違いました。気持ちが違い過ぎて、少し空回りというか、個人的な内容は満足のいくものではないです」
古巣との対戦を数多くある中の一試合と捉える選手もいるが、「全然違う」と言い切ってしまうあたりは、デュラントらからも愛された伊藤の人柄をよく表している。そして、試合前にはチームメイトから古巣との初対決を迎える伊藤に“サプライズ”があったという。
「実は、試合前の練習で、チームのみんなが『大司のために勝とう』と言ってくれたんです。心から嬉しかった。勝つために、いつも以上にハッスルして、ハードにプレーしてくれたので、そこは心から感謝したいですね。古巣のチームを倒すのは正直嬉しいというか、勝ててホッとしています」
チーム全員の「伊藤のために」という想いは、立ち上がりからの激しいディフェンスに凝縮されていた。もちろん、かつて大きな後押しを受けたA東京ブースターからの声援についても、「いや、本当に嬉しかったです。彼女的な気持ちとでも言いますか……(笑)。プレーで恩返ししていきたいと思います」と感謝を忘れなかった。
31歳を迎えるシーズンに、新たな挑戦として移籍を決断した伊藤。応援してくれる人々に成長した姿を見せるべく、全力疾走を続ける。
【了】
ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer