羽生結弦、米メディアが「故障が五輪連覇の追い風になる」と分析する理由とは
「王者の完璧さ」ゆえの挑戦心「4回転を6、7回挑戦という衝動を思いとどまらせるかも…」
「ある評論家たちは故障が彼に利益をもたらすかもしれないと信じている。彼のスケーターとしての完璧さが2度目、もしくは3度目、4度目の金メダルをもたらす可能性がある中、大会でも4回転ジャンプを6回から7回挑戦しようという衝動を思いとどまらせるかもしれない」
通算12度の世界記録を叩き出してきた羽生が故障の影響で、難度の高い回転ジャンプの回数を減らすことで、スコアの安定につながるという分析だ。
羽生は質の高い演技で、4回転の本数にこだわらずとも五輪連覇は可能とみられてきた。しかし、圧倒的に勝ちたいという目標を掲げ、妥協を許さない「王者の完璧さ」ゆえに挑戦を続け、GP初戦のロシア大会では4回転ルッツに初成功。さらなる進化を求めていたが、状態との相談でプログラムを見直す可能性もある。
一方で、リスクも存在するという。大事を取って、平昌五輪まで大会出場を見送った場合、ぶっつけ本番となる可能性がある。
その場合、「若い挑戦者、アメリカのネイサン・チェン、日本のショウマ・ウノという2人の壮麗なジャンパーはコンディションと試合勘での優位性を手にするチャンスを得ることになる」と羽生を追う立場の2人が試合勘で優位になると分析している。
いずれにしても、五輪3か月前の大会欠場がこうして騒がれるのは、羽生がほかならぬV大本命にいることの証し。世界は一日も早い回復を待ちながら、万全の状態で平昌のリンクに立つことを望んでいる。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer