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ケンブリッジ飛鳥、「苦手」改善が生んだ復活V スタートに力強さが加わった理由とは

3年ぶりの自己ベスト更新「不安、焦りがあった」

 元々後半の走りには自信を持っていたが、課題だったスタートで、低い姿勢から力を引き出せるようになってきた。この日の決勝では、スタートから一気に加速。先頭に立ってレースを引っ張った。終盤で伸びてきた桐生と最後は競ったが、失速せずに逃げ切った。

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「集中できてたのもありますし、(桐生とは)2つレーンが開いていたので、最後の数メートルくらいまでは自分の走りをしていたのかなと。ラスト何メートルくらいかで彼が視界に入ってきたんですけど、上体が立たないように、ある程度の形は前回(GGP)より作れていたのかなと思います」

 リオ五輪の男子4×100mリレーのアンカーとして銀メダルを獲得。翌年に10秒08をマークするも、そこから思うような記録が出せずに苦しんだ。「いろんな人がいい結果を残したり、世界選手権では悔しい思いもたくさんしたり、不安というか焦りというか、そういうのはあったと思います」と苦悩を隠さない。それでも、今は自信をもって9秒台を見据えることができる。

「自分のペースで、今回久しぶりに自信をもって9秒台が見えてきたかなと言えるようになりましたし、記録だけを意識しすぎないで、コンスタントにいい記録で走っていけば、おのずと狙っていけるのかなと思います。

 自分の走りの中で、2017年と今は全く違います。今の方が(9秒台に)近いのか、あの時の方が近いのか、何ともいえないですが、2017年のときは本当に体の状態も良くて。ただ、あの時は日本選手権以外はダメだったので、そういう意味では今年の方が近いのかなと思います」

 次戦は「ずっと出る出る詐欺をしていた(笑)」という富士北麓ワールドトライアルの200mを予定している。「200mを今どのくらいで走れるのかなというのもあるので、ベストは更新したい。学生の時から止まっているので」。大学2年時の2013年と、2016年にマークした20秒62の更新を目指す。

(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)


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