「失敗してでも跳ぶ」― 宇野昌磨、「挑戦」で世界に見せつけた“心の強さ”
「コンビネーションジャンプすべて挑戦が目標だった」…今後に残った収穫と課題
フリーでは4回転サルコーを跳ばず、プログラムの難易度を下げて後半の連続ジャンプにすべての神経を集中させていた。自らにプレッシャーをかけることで最大限の力を引き出し、「今の満足できる演技はできた。コンビネーションジャンプをすべてに挑戦することが目標だった」。演技を終えると、カナダの会場から大きな拍手を浴び、心地良さそうに汗をぬぐった。
体力強化という今後の課題は残ったが、GP初戦で得た収穫は多い。フリーでは昨年と同じ構成内容で臨み、技術点で12人中唯一100点台を出したのは自信につながる。多くのトップ選手が仕上がっていない序盤戦でいきなりの300点超えを出し、世界に実力をアピール。存在感を見せつけた。
大会前の練習では調子が上がっていない不安も明かしていたが、本番での心の強さを印象づけ、大事な五輪シーズンを華々しくスタートさせた。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer