【甦るラグビーW杯】 快進撃の日本、英記者が注目した日本人のメンタリティ 「それをドリョクと呼ぶ」
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、多くのスポーツイベントが延期、中止を余儀なくされている。日本が元気を失いかけている今、振り返りたいのが昨秋のラグビーワールドカップ(W杯)だ。グラウンド内外で様々なドラマが生まれた大会の名珍場面を「甦るラグビーW杯」としてプレーバックする。今回は、日本が1次リーグ突破を決めた直後、英紙のコラムニストが日本に伝わる“努力”の文化に脚光を浴びせ、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)の持つ理論との融合にも注目した様子を再度紹介する。
新型コロナ禍の今こそ「ONE TEAM」に―ラグビーW杯の名珍場面を連日回想
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、多くのスポーツイベントが延期、中止を余儀なくされている。日本が元気を失いかけている今、振り返りたいのが昨秋のラグビーワールドカップ(W杯)だ。グラウンド内外で様々なドラマが生まれた大会の名珍場面を「甦るラグビーW杯」としてプレーバックする。今回は、日本が1次リーグ突破を決めた直後、英紙のコラムニストが日本に伝わる“努力”の文化に脚光を浴びせ、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)の持つ理論との融合にも注目した様子を再度紹介する。
史上初の8強入りで快進撃を続けた日本の戦いぶりは各国から称賛を集めていたが、破竹の4連勝はラグビー発祥の地の記者の心をも揺さぶった。英紙「ガーディアン」の記者、アンディ・ブル氏は「日本では、それをドリョクと呼ぶ、しかし努力だけでは南アフリカは倒せない」と題してコラムを執筆していた。
同氏はまず、日本のスポーツ界に伝統的に伝わる「努力」という文化について、甲子園の伝説的な選手として「サダハル・オー」の名前を出しながら、「ドリョク」とローマ字を交えて紹介。日本の子どもたちは毎日数時間、週に6日トレーニングするという、勤勉さを驚きをもって読者に伝えていた。
そうした文化に来日したメジャーリーガーが驚いたことや、ドン・ブラッシンゲーム(日本の登録名ブレイザー=元南海など)が監督時代に過度な練習がシーズン終盤の失速の原因であると話していたことなどのエピソードを交えながら、いかに日本特有の文化であるかを説明していた。