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「あの瞬間を覚えている」 17歳羽生結弦、ファン語り草の“ニースの伝説”を盟友が回顧

フィギュアスケートのミーシャ・ジー(ウズベキスタン)がインスタグラムを更新し、羽生結弦(ANA)が2012年の世界選手権フリーでつなぎ部分で転倒しながら、直後に演じた完璧な3回転アクセルからの連続ジャンプを回顧。ファンの間で語り草となった伝説の演技に対し、「その瞬間、私は初めて『この少年は特別な何か燃えるものを持っている』と感じた」と振り返った。

2012年の世界選手権でフリーの演技を行う羽生結弦【写真:Getty Images】
2012年の世界選手権でフリーの演技を行う羽生結弦【写真:Getty Images】

12年世界選手権フリーをジーが称賛「その瞬間、私は初めて『この少年は…』」

 フィギュアスケートのミーシャ・ジー(ウズベキスタン)がインスタグラムを更新し、羽生結弦(ANA)が2012年の世界選手権フリーでつなぎ部分で転倒しながら、直後に演じた完璧な3回転アクセルからの連続ジャンプを回顧。ファンの間で語り草となった伝説の演技に対し、「その瞬間、私は初めて『この少年は特別な何か燃えるものを持っている』と感じた」と振り返った。

 17歳の羽生結弦にあの日、誰もが心を奪われた。12年にニースで行われた世界選手権。初出場となった羽生がショートプログラム(SP)7位と出遅れ、挑んだフリーだった。演技中盤、つなぎ部分のステップを踏む際にまさかの転倒。両手を氷につき、会場から悲鳴が起こった。実況も「大丈夫でしょうか…」と心配の声を上げたが、若かりし日の王者は立ち上がった。

 再びスピードを上げると、抜群の高さから3回転アクセルを着氷。続けて3回転トウループをつけ、連続ジャンプを成功させた。思わぬミスに動揺することなく貫いた平常心。17歳とは思えない演技を見せつけ、技術要素点ではパトリック・チャン、高橋大輔らを上回る大会最高得点をマークし、総合3位に。17歳3か月で日本人男子最年少メダリストとなった伝説の日だ。

 大会に一緒に出場していた盟友のジーは当時の模様を動画付きで投稿し、振り返った。「私は2012年世界選手権での、あの瞬間を覚えています」と切り出したジー。「私のグループが滑り終えた後、私は見学席に向かいました。その時、ユヅはフリーを演じていました。ユヅが転んでしまった時、すべてのお客さんたちが思わず悲鳴を上げてしまったのです」と続けた。

「そして、彼は立ち上がり、再び滑り始めてから何事もなかったように3A-3Tを決めました。その時、全員が飛び上がって叫び、拍手を送りました」と臨場感たっぷりに回顧。「その瞬間、私は初めて『この少年は特別な何か燃えるものを持っている』と感じたのです。歴史になったのです。フィギュアスケートの出来事の中で、これが私の一番大好きな瞬間です」と称賛した。

「その魂、最後まで諦めない戦う姿を見せてくれてありがとう」と締めくくった。「#SkatingFightbackChallenge」というハッシュダグをつけ、過去の名シーンを振り返った。以降、羽生とは数々の大会でともに戦い、よき友としてリンクで華麗に共演してきたジー。ファンの間でも語り草となった“ニースの伝説”は、その場にいた選手にとっても特別な記憶のようだ。

(THE ANSWER編集部)

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