新型コロナ対策でNPBとJリーグがタッグ 「異例の協力体制、スポーツ界の危機管理強化に」
公式戦開催等の意思決定はそれぞれが独自に
また、日本プロフェッショナル野球機構コミッショナーを務めるNPBの斉藤惇会長は「国難とも言える状況を乗り越えるために、プロ野球とJリーグが手を携えて、ある意味、異例の協力体制を取ることを決めた。多くの方にご来場いただく公式戦に向けて準備をするためには、専門家の分析や見解が欠かせない。時々の状況に応じた対策、対応を打ち出す必要があると思う。スポーツ全体の危機管理強化につながることを期待している」と話し、他の競技団体とも積極的に情報を共有する意向を示した。
中国の武漢で最初に感染症が発生したとされる新型コロナウイルスは、中国国内に留まらず、海外にも拡大。日本でも罹患者が出ており、2月29日には政府が3月2日から春休み終了時までの全国すべての小・中・高校を臨時休校とするように要請を出すなど大規模な影響が出ている。多くの観客が集中するスポーツの試合やイベントも軒並み自粛となっている。
Jリーグは3月15日までに開催を予定していた公式戦94試合を延期し、プロ野球はオープン戦72試合を無観客試合に変更している。当面は、連絡会議において専門家チームからの情報収集と分析、対策の助言を受ける。3月中旬をめどに、専門家チームが意見書の取りまとめ・答申を行う予定で、開催自粛の解禁に向けた判断の指針となるが、プロ野球とJリーグは、連絡会議で得た知見をもとに、公式戦開催等の意思決定は、それぞれが独自に行うことを明らかにしている。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)