新型コロナ感染懸念も大会開催 陸連幹部「日本の沈滞ムードに好影響与えた」
残り1枠の東京五輪代表切符を争う東京マラソンが1日、東京都庁~東京駅前行幸通りの42.195キロで行われ、日本記録保持者・大迫傑(ナイキ)が日本人トップとなる2時間5分29秒の4位でフィニッシュした。自らが持つ日本記録を更新し、2度目の報奨金1億円を獲得した。MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)ファイナルチャレンジ男子第2戦で東京五輪代表に大きく前進。新型コロナウイルスの影響で規模縮小となったが、日本陸連は「開催して良かった」と話した。
大迫傑の日本新などハイレベルな大会、日本陸連・尾縣専務理事「開催して良かった」
残り1枠の東京五輪代表切符を争う東京マラソンが1日、東京都庁~東京駅前行幸通りの42.195キロで行われ、日本記録保持者・大迫傑(ナイキ)が日本人トップとなる2時間5分29秒の4位でフィニッシュした。自らが持つ日本記録を更新し、2度目の報奨金1億円を獲得した。MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)ファイナルチャレンジ男子第2戦で東京五輪代表に大きく前進。新型コロナウイルスの影響で規模縮小となったが、日本陸連は「開催して良かった」と話した。
新型コロナウイルスの感染拡大を懸念し、一般ランナーの参加を取りやめてエリートの部約200人の参加という措置をとって行われた。沿道での応援も自粛要請が出されたが、雷門前などマスク姿で声援を送る人が多く見られた。
日本陸連の尾縣貢専務理事は「(沿道の応援は)決して少ない数ではなかった。もう少し自粛をお願いする時間があれば」と印象を吐露。「エリートマラソンのみの参加となったこと、心より感謝申し上げます。レースに関しては、歴史を変える偉大なものだった。五輪への思いをひしひしと感じる素晴らしいものだった」と振り返った。
各競技やイベントが次々と中止、延期など自粛ムードだったが、東京マラソンは規模縮小という形で開催。尾縣氏は「選手をはじめとするステークホルダーを含め、すべてのメリットデメリットを熟考した。予防は徹底したつもり。今回の走りが日本の沈滞ムードに良い影響を与えたはず。終わってみて(開催して)良かったと思っている」と話した。
新型コロナウイルスの影響で規模縮小になったが、瀬古氏は「レースを開催させて頂いたことを感謝申し上げます。出られなかった一般ランナーのためにも選手たちはしっかり走った」と話した。主催財団の伊藤静夫理事長も壇上で「無事大会を終えられました。ありがとうございました」と挨拶。さらにこう続けた。
「一般ランナーの方が走れなかったのは残念だが、一定のご理解を頂き、諦めていただいた。そうしたランナーの方に重ねて御礼申し上げたい。今回東京マラソンで感じたこととしては、大都市マラソンの運営に関していくつかの課題を頂いたと思っています。これは他の都市でも共通の課題であると考えており、今後はそれを生かし、安全・安心な大会運営に努めていきたいと思っています」
選手たちの奮闘で好記録に沸いた大会。大迫とともに今大会の“3強”とされた設楽悠太(ホンダ)は16位、井上大仁(MHPS)は26位に終わり、代表争いから脱落した。次週はびわ湖毎日、名古屋ウィメンズを控えている。
(THE ANSWER編集部)