東京マラソン、米名物ランナーも落胆 世界6大大会走破できず「あと東京だけなの!」
3月1日の東京マラソンが新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、一般参加者の出場を取りやめ、エリート選手のみで実施することを主催財団が17日に発表。苦渋の決断にやっとの思いで出場権を手にしたランナーにとっては残念なニュースだったが、衝撃は国内のみならず海外にも広がっている。米名物ランナーが「あと私にはトーキョーだけなのよ!」と落胆している様子を米メディアが報じている。
東京マラソンの一般参加取りやめ、米名物ランナー「聞いてよ、私はこの為に…」
3月1日の東京マラソンが新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、一般参加者の出場を取りやめ、エリート選手のみで実施することを主催財団が17日に発表。苦渋の決断にやっとの思いで出場権を手にしたランナーにとっては残念なニュースだったが、衝撃は国内のみならず海外にも広がっている。米名物ランナーが「あと私にはトーキョーだけなのよ!」と落胆している様子を米メディアが報じている。
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約3万8000人が出場予定だったが、200人規模に縮小する見通しとなった。一般参加者には来年の出走権が与えられるが、参加料の返金はなく、来年も参加料が必要となる。異例の措置に対し、「コロナウイルスが理由で東京マラソンが中止に。ベッカ・ピッツィの主要6マラソン大会への道はお預けに」の見出しで報じたのは、米放送局「CBS Boston News」だった。
多くの国内ランナーと同様に海外でも影響を受けた選手がいたようだ。同放送局が紹介したのは、「ワールド・マラソン・チャレンジ」で複数回の優勝を誇るベッカ・ピッツィさんだ。同大会は7日連続で世界7大陸の7つのフルマラソン(総距離294キロ)を走り切るというクレイジーなレース。南極点から数マイルの地点をスタートし、南アフリカのケープタウン、オーストラリアのパース、ドバイ、リスボン、コロンビアのカルタヘナ、米国のマイアミでゴールとなる。
2015年に創設され、ピッツィさんは女子部門で優勝を何度も経験している。同放送局は「ピッツィはマラソン界ではとても有名な人物だ。東京マラソンも彼女にとって大きな意味を持つものであったのだ」と紹介。「どんな時もベッカ・ピッツィは走るために靴ひもを結んでいた。彼女はもう少しで夢が叶うところだった」と準備万端だったことをつづっている。
さらに今回の東京マラソンの一般参加取りやめの一報を聞いたピッツィさんの様子について「『ボストン、ベルリン、ロンドン、ニューヨーク、シカゴ』。彼女はメダルを指さしながら説明した。『そして、あと私にはトーキョーだけなのよ!』と話した」としている。記事によると、4月には自身16回目のボストンマラソンを控えているというピッツィさん。これまで「世界6大マラソン」のうち5つを走り、残すは東京だけだったという。
「朝起きてその情報を知って、とても動揺したわ。聞いてよ、私はこの為にたくさんの猛練習を重ねたのよ」