現役最終年の野口啓代、今季初戦で4位発進 オフは甘い物を封印「気を引き締めて」
スポーツクライミングのボルダリングジャパンカップは8日、東京・駒沢屋内球技場で開幕し、東京五輪代表の野口啓代(あきよ・TEAM au)は4位で予選を通過した。男子は61人、女子は47人が出場し、上位20人が準決勝に進出。五輪を最後に引退を表明している30歳が今年初戦で、男女通じて史上最多12度目の優勝を狙う。9日は準決勝と決勝が行われる。
東京五輪新種目・スポーツクライミング、ボルダリングの日本一決定戦
スポーツクライミングのボルダリングジャパンカップは8日、東京・駒沢屋内球技場で開幕し、東京五輪代表の野口啓代(あきよ・TEAM au)は4位で予選を通過した。男子は61人、女子は47人が出場し、上位20人が準決勝に進出。五輪を最後に引退を表明している30歳が今年初戦で、男女通じて史上最多12度目の優勝を狙う。9日は準決勝と決勝が行われる。
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思い出深い大会が始まった。ボルダリングは複数のコースを完登できた数で争う。野口は第1回大会から15回連続出場。最後の大会は、第1課題を1トライ目で完登する「一撃」を決めた。第2課題も一撃を決めると、第3課題は2トライ目で完登。第4課題は失敗したが、第5課題も一撃で4つの課題を登り切った。この大会は過去14回のうち9連覇を含む11度優勝。女王の姿に拍手が沸き起こった。
「1、2、3課題目は簡単だなという印象。4課題目は得意だろうと思ったけど、登れなかった。全完登を狙っていたので悔しい。体は(午前中の競技で)朝が早いわりに凄く動いて普段の練習よりも動いていたのでよかった」
昨年8月の世界選手権銀メダルの実力者。東京五輪で有終の美を飾るため、今回のオフは糖質制限に取り組んだ。「これまで食事を気にしたことがなかった。制限するとストレスにもなるので。最近は周り(の選手)がやっているので見習おうかなと思って」。今年に入り、ほぼ毎日食べていたチョコやケーキなど大好きな甘いものを食べることをやめた。
クライミングは壁を前にして、どのルートで登るかなど頭を使う。糖分は必須だが「疲れると甘いものが欲しくなります。けど、慣れました。今は食べていません」と余裕の笑み。「すぐにスピードとリードのジャパンカップがあるので気を引き締めていく」と“糖質解禁”はお預けだという。
ベストコンディションで戦い抜くベテラン。クライミング界は若手の台頭が激しく、今大会は男女通じて30代は同学年の渡辺沙亜里との2人だけ。最年長として最多12度目の優勝を狙う。「明日の準決勝、決勝は気合を入れていきたい」。最後のボルダリングジャパンカップに懸ける思いは強い。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)