39歳リゴンドーが戦う意外な理由 病の啓発が原動力「俺は自閉症の子を持つ親だ」
同じ病気で苦しむ人へ「俺たちが病気を理解し、希望を与えるために戦う」
「今リングで戦うのは自分のためだけではない。自閉症について啓発し、俺たちがその病気を理解して乗り越えられるんだという希望を与えるために戦っている。俺は自閉症の子を持つ親だ。だからこそ、その病気について知ってもらいたいと思っているし、自閉症の子供とともに生きる家族をサポートしたい。同じ病気に苦しんでいる子を持つファイターを知っているし、この問題をサポートすることは俺のキャリアにおいて重要視していることの一つだ」
ニハシュ君は米国生まれ。リゴンドーは「キューバにも、もうすぐ10代になるギジェルモ・ジュニアがいる。そこにはよく行くよ。ボクシングが大好きなんだ」と明かしている。また、自身の合宿以外の時間には親としてニハシュ君と一緒に過ごす時間を大切にしているという。
「トレーニングキャンプでヒューストンにいなかった時は、ニハシュと一緒にいたよ。午前は学校、午後は治療に連れて行く。その間、妻も素晴らしい仕事をしてくれた。面倒を見てくれただけでなく、息子に必要なものは全て準備してくれたんだ。合宿に入って俺がいない間は、ニハシュは寂しがっていたけどね」
リングに上がるボクサーには背負うものが多くある。「戦いの後に俺の最大のファンが家で待ってくれていることが、いつだってご褒美だよ。それが何より価値のあるものだと感じている」。勝てばWBA世界バンタム級正規王座に就くが、同級スーパー王座には井上尚弥(大橋)が君臨する。世界最強の証明へ、老けることを知らない39歳の闘志。リゴンドーにも負けられない理由があった。
(THE ANSWER編集部)