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コービー死去前日、20分の電話の最後に…米記者の感動コラム「なぜ彼は逝ったのか」

米プロバスケットボール(NBA)のコービー・ブライアント氏や13歳の娘・ジアナさんらが乗ったヘリコプターが26日(日本時間27日)、西部カリフォルニア州ロサンゼルス近郊の山に墜落し、全員が亡くなった。世界中に衝撃を走らせた元スーパースターの訃報。ロサンゼルス・レイカーズでファンに夢を与えたコービーをデビューから長年取材してきた米記者が感動コラムを地元紙に寄せている。

レイカーズで活躍したコービー・ブライアント氏【写真:Getty Images】
レイカーズで活躍したコービー・ブライアント氏【写真:Getty Images】

「今まで見たことない姿を見た」―ロサンゼルスタイムズ記者が明かす死去前日の秘話

 米プロバスケットボール(NBA)のコービー・ブライアント氏や13歳の娘・ジアナさんらが乗ったヘリコプターが26日(日本時間27日)、西部カリフォルニア州ロサンゼルス近郊の山に墜落し、全員が亡くなった。世界中に衝撃を走らせた元スーパースターの訃報。ロサンゼルス・レイカーズでファンに夢を与えたコービーをデビューから長年取材してきた米記者が感動コラムを地元紙に寄せている。

「コービーは亡くなってしまった。私がこれまで新聞に寄稿した記事の中で最もきつい言葉である。書いている今でさえそれを信じられていない。私はまだ泣いている。思いの丈を吐き出させてくれ。私と一緒に涙しても恥ずかしがることはない。ストレスとなっているものに対して泣き叫んでくれ。あなたの痛みとともにロサンゼルスにぽっかりと空いた穴を埋めてくれ」

 コラムはこう書き出された。突然の訃報に悲痛な叫び声を上げたのは、地元紙「ロサンゼルスタイムズ」のビル・プラシュク記者だった。AP通信が選出する「ナショナルスポーツコラムニスト・オブ・ザ・イヤー」に7度、名を連ねている名物コラムニスト。1996年から同紙でコラムを執筆。コービーがレイカーズでNBAデビューした年だった。

「コラム なぜコービーは逝ってしまったのか? 彼の伝説は終わるはずがない」のタイトルでつづられた惜別のコラム。プラシュク氏は20年以上に及ぶコービーとの関係を振り返っている。

「私がこのコラムを書き始める2か月前に、彼はロサンゼルスにやってきた。私たちは冗談をよく言い合っていた。しかし、彼は私の背中を押してくれた時もあれば、首を横に振ることもあった。なぜなら、彼は常にぶれずに自分の道を進んでいたからだ。

 私は彼の最初の試合も最後の試合もカバーした。私は彼の全てのことを書いた。タイトル獲得のことはもちろん、性的暴行罪のこと、トレードの噂やユタ戦での引退試合で60点を挙げたこと、全てだ」

 1996年から引退する2016年まで、常に栄光に彩られていたわけではない。苦難も、スキャンダルもあったスーパースター。コート内外でコービーを取材し、伝えてきた。

 そして、話はつい先日に移る。25日の試合では、レブロン・ジェームズがコービーの通算3万3643得点を抜いて歴代3位となった。ともに時代を築いたスーパースター。レイカーズの看板選手の快挙について、先輩コービーは何を思うのか。プラシュク記者は続けた。

「私たちはちょうど先週、メールのやり取りをした。私はレブロンが通算得点で彼の記録を抜いたことについてどう思うかを尋ねたんだ。彼は素早く返信してくれた。彼はいつもそんな感じだ。彼は話をする時間を設けてくれた。彼は『あなたとはいつも一緒にいたからね』と言っていた。しかし、私たちの20分の会話の中で、彼は私が今まで見たことがないコービーの姿を見たような気がした」

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