ジュニア選手の「睡眠の質」を高める就寝前の行動 夜遅くの水分補給は何が安心?
栄養・食事の観点からジュニア世代の成長について指南する、「THE ANSWER」の保護者向け連載「強い子どもを育てる ミライ・アスリートの食講座」。プロ野球・阪神タイガースなどで栄養サポートを行う公認スポーツ栄養士・吉谷佳代氏が講師を務め、わかりやすくアドバイスする。第24回は「睡眠」について。
連載「強い子どもを育てる ミライ・アスリートの食講座」第24回
栄養・食事の観点からジュニア世代の成長について指南する、「THE ANSWER」の保護者向け連載「強い子どもを育てる ミライ・アスリートの食講座」。プロ野球・阪神タイガースなどで栄養サポートを行う公認スポーツ栄養士・吉谷佳代氏が講師を務め、わかりやすくアドバイスする。第24回は「睡眠」について。
◇ ◇ ◇
スポーツの現場では、身長を伸ばしたい、筋肉を増やしたいという相談が非常に多くあります。しかし、それらのことは食事だけでは叶えられません。特に、これからどんどん大きくなるジュニアの選手、運動量も多く、成長期真っただ中のジュニアユースやユース選手の場合、食事の改善だけでは到底、追いつきません。
そこで、私が食事と合わせて必ずお話するのが、睡眠の重要性です。「スポーツ栄養と睡眠」は一見、まったく関係ないように思われるかもしれませんが、実は密接に関係しています。
その理由は筋肉、骨、脳など、体のすべての代謝に関与する「成長ホルモン」にあります。人は成長ホルモンが分泌されることで、筋肉や骨がしっかり合成され、背が伸びたり効率よく筋肉がついたりします。また脳の記憶を整理し、それによってストレスや疲労も取れやすくなります。ですから、体を大きくしたい子どもたちにとって、成長ホルモンをしっかり分泌させることは、食事と同じくらい大切。そして、成長ホルモンは睡眠中に多く分泌されるため、栄養と睡眠とをセットでお話することが多いのです。
成長ホルモンをしっかり分泌させるためのポイントは2つ。「長く寝る」と「質のよい睡眠(深い睡眠)をとる」です。