部活の熱中症予防、本当に大切なのは「運動の前後」 練習中の水分補給だけでは不十分
栄養・食事の観点からジュニア世代の成長について指南する、「THE ANSWER」の保護者向け連載「強い子どもを育てる ミライ・アスリートの食講座」。プロ野球・阪神タイガースなどで栄養サポートを行う公認スポーツ栄養士・吉谷佳代氏が講師を務め、わかりやすくアドバイスする。第40回は「熱中症予防」について。
連載「強い子どもを育てる ミライ・アスリートの食講座」第40回
栄養・食事の観点からジュニア世代の成長について指南する、「THE ANSWER」の保護者向け連載「強い子どもを育てる ミライ・アスリートの食講座」。プロ野球・阪神タイガースなどで栄養サポートを行う公認スポーツ栄養士・吉谷佳代氏が講師を務め、わかりやすくアドバイスする。第40回は「熱中症予防」について。
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気温と湿度がグッと上がり始める6月。熱中症に気を付けたい季節に入りました。
今や熱中症の深刻さは広く知られるようになり、どの部活動やクラブチームでも、子どもたちに運動中のこまめな水分補給を促していると思います。
ただし、熱中症を防ぐには運動中の水分補給だけでは間に合いません。気温と運動による熱が体に入る前と、熱がこもった後のケアも大切。そこで今回は、熱中症を予防する運動前後の「プレケア」と「アフターケア」についてお話をしましょう。
プレケアは「朝の補給」、アフターケアは「夕方の冷却」がポイントです。
プレケアの目的は、日中、発汗によって失われる成分を朝のうちに補給することです。方法は「朝ごはんを食べる」こと。当たり前のことに思われるかもしれませんが、逆に朝を抜くとリスクが高まるので、朝食を食べる習慣をつけることはとても大切です。
朝食で特に摂りたいのは「水分・ミネラル・タンパク質」です。おすすめのメニューは、ズバリ、1杯の味噌汁。味噌には汗で失われるミネラルや、血液(水分)の素となるタンパク質が含まれます。もちろん、水分補給にもなりますよね。
具材にも、ミネラルを含むわかめなどの海藻類、たんぱく質を含む豆腐や卵を入れるとなおよしです。